付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「織田信奈の野望 全国版12」 春日みかげ

2015-01-12 | 戦国転生・歴史改変
「神仏にすがり頼って手に入れる幸福は、しょせんは幻のようなものです。芥子のような薬に頼り一時的に酔いしれるのと同じです。幸福は、己の内側にしかありません」
 今川家の宰相・太原雪斎は、そう義元に説き続けた。雪斎にとって上杉謙信の生き方は認められるものではなかったのだ。
 このテーマは今回、何度も語り手を変え、語り口を変えて繰り返されることになります。つまりは、魂を救えるのは自分自身だけなのだと。

 北条氏康の暗躍により、不倶戴天の仇敵同士であった上杉謙信と武田信玄が手を組んで上洛へと動き出した。
 上杉と武田を同時に相手にしては必敗。そこで織田信奈は完成した安土城を使って両者の足並みを乱すことを画策する。その一方で、もうひとつの懸案事項は相良良治のこと。
 今川義元との偽装結婚によって一旦は落ち着きを見せたものの、良治と信奈の関係は今なお一触触発の火種であり、信奈や十兵衛がそれぞれの意思をはっきり認識したことによって混迷は深まるばかりだが、ここで対応を誤ると本能寺の変からの織田家滅亡ルートだ。
 今川義元は安土城の御殿を「源氏物語」の六条院に習ってハーレムにしてしまえば良いと言い出した……。

 どう考えても、上杉・武田連合よりも、相良良治の恋愛関係の整理の方が致命的な問題に見えます。無双の女たらしの命運やいかに?
 まあ、上杉謙信は「SENGOKU」同様、ただの戦さバカ。そして相良良治は落ちてきた実は拾わずにはいられないエロザル。歴史を改竄してきた代償は自分で払わねばならないというわけで、毎回のように自分の命を掛け金にしてます。

【織田信奈の野望 全国版11】【春日みかげ】【みやま零】【富士見ファンタジア文庫】【天下布武ラブコメ】【パラレル戦国ラブコメ】【源氏物語】【捨て殺し砦】【このに門をくぐる者はいっさいの絶望を捨てよ】【幽霊屋敷】【こけら落とし】【天王祭り】【手取川の合戦】【天下の偽将軍】【イスパニア式方陣テルシオ】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする