付け焼き刃の覚え書き

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「銭形平次捕物控傑作選1」 野村胡堂

2015-01-25 | 時代・歴史・武侠小説
 今では時代劇のテレビドラマというと大河ドラマかなにかのときのスペシャル特番以外はろくに無くなってしまいましたが、70年代80年代の20時台21時台といえば時代劇が花盛り。18時台19時台の子供向けでもアニメ「赤胴鈴乃介」とか特撮「白獅子仮面」「魔人ハンター ミツルギ」「怪傑ライオン丸」、人形劇「新八犬伝」とかいろいろありました。
 そんな中でも二大巨頭が「水戸黄門」と「銭形平次」。誰もが安心して視られる娯楽の王道作品。その「銭形平次」は原作付きで、それが野村胡堂による捕物帖です。
 今なら青空文庫の無料ダウンロードで読むこともできますが、それこそ時代劇が遠くなった昨今ですから、奉行やら与力やら御用聞やらあれこれ用語解説がついている文春版が重宝じゃないかな。

 神田明神下の平次といえば江戸でも名うての岡っ引きで、いざという時は永楽通宝の鍋銭をつぶてのように投げて悪人を手痛い目に合わせる投げ銭が得意技。人呼んで銭形平次。
 少し間の抜けた子分のガラッ八を相棒に数々の難事件を解決していく……。

 今となっては銭形平次よりも銭形警部の方が有名な気がするけれど、「銭形」というのは名字じゃなくて、二つ名なんだよなあと最近になって思い至りました。
 それから本来の読み方と違う読みでルビをふるもの、「繊弱」を「デリケート」と振っていて、1931年の作品でもこういうことをやっていたのだねと再認識した次第です。

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