付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ビバ!マリア」 監督ルイ・マル

2021-06-01 | 冒険小説・旅行記・秘境探検
「Ave Maria and Maria!」

 アイルランド人革命家の娘マリアは官憲に追われて潜り込んだ旅芸人ロドルフォのキャラバンで、マリアという踊り子と出あう。ちょうど相方を亡くしたばかりの踊り子マリアは、革命家マリアを新たな相棒として興行を続けることにしたのだが、ロドルフォ一座が興行中の中米サン・ミゲルは資本家と軍と教会が支配する貧富の差が激しい地域。あろうことか、踊り子マリアが囚われの若き革命家と恋に落ち、彼の遺志を継いで革命を成し遂げると言い出した……。

 内容的には、ガール・ミーツ・ガールでストリップショー経由の革命闘争、大戦争。
 社会派映画やドキュメンタリー映像で売り出した気鋭の監督ルイ・マルが、当時のフランス映画界を二分していた人気女優2人を主役に、西部劇のバディものを女性に置き換えて作った超大作コメディ。前半の伏線を終盤で回収しつつギャグにしていくセンスが大好きで、興行的には大成功したけれど、映画評論的には最低だったらしい。2人のマリア(1号と2号)が互いに張り合いながら、人気を得ていく過程はそのまま撮影風景に重なるらしいです。
 女性2人のアクション作品って意外に多くなく、『チャーリーズエンジェル』みたいに3人5人とチームものになるか、女×男のコンビになることが多いのですね。女性のバディものというと、『ダーティペア』(1979)、『女刑事キャグニー&レイシー』(1982)、『デンジャラス・バディ』(2013)……あれ、もうちょい無かった? 50年前の映画なので、今の目で見ちゃうといろいろ残念なところがあって、その最たる部分は女優のアクションに迫力がちと足りないところ。これ、リメイクしてくれないかしら?
 
 前にLDは持っていたけど字幕オンリイで、凱旋興行がカットされたバージョン。今回のBlu-rayは、「月曜ロードショー」の放送2回目バージョンの吹き替え収録。ブックレットもストーリー紹介と作品解説が付いた16頁と読み応えあり。

【ビバ!マリア】【VIVA MARIA!】【ルイ・マル】【ジャンヌ・モロー】【ブリジット・バルドー】【デビット・ハミルトン】【KADOKAWA】【ダブルマリアのダイナマイト人生】【装甲列車】【革命】【機関銃】【バディ】【曲射銃身】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする