
ミグルシャ王国の地下工場から囚人の一団が軍の秘密兵器を奪って逃走した。
秘密兵器ハリケーン号は破壊光線を振りまき、空を飛んで海を進む万能戦闘機だ。王宮も破壊されて王妃は死に、世界中がその接近に備えて警戒態勢を整えたのだが……。
『鉄腕アトム』の「地上最大のロボット」とか山田風太郎の「甲賀忍法帖」あたりの特殊能力を持ったもの同士が対決していく話の万能戦闘機版で、世界征服を企む地下要塞から自由を求めて9人の仲間たちと脱出した主人公が空中戦を繰り広げる冒険活劇。ハリケーン号というのは要するにマイティジャックのマイティ号とかゴレンジャーのバリブルーンみたいな空飛ぶ万能戦艦の先駆け……なんだけれど、さすがというかやはり手塚治虫。いきなりミュージカルから始まり、ミッキーマウスもどきがあふれ、双子が王子と奴隷として引き裂かれて敵味方で殺し合い、男装の美少女がいて、個性豊かな仲間たちが特技を活かしながら死んで行き、まさかの主人公死亡エンド。そして最後に「人気が落ちたから打ち切られた」と手塚治虫のあとがき付き。
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