「公爵家の三男が征く己の正道譚」 虚妄公

「私は私の信念に基づいて行動している。そこに他人から見た正しさなど存在せん。私は誰に否定されようとも己の信じた道を突き進むだけだ」
　アーノルドはザオルグに対してきっぱり言い放った。

　真面目に生きてきたのに、上司の不正を告発しようとして逆に冤罪をかけられて破滅した男は異世界に転生した。
　ダンケルノ公爵家の三男アーノルドに転生した男は、いかなる理不尽にも打ち勝てる武力と知力が欲しいと、血を血で洗い謀略が繰り広げられる公爵家の後継者争いに挑むことになる。
　今世は絶対に間違えない。全てを手に入れるか、全てを失うか。今の彼は自分の考えが絶対だとか正義だとかは思っていない。ただ、信じた道を偏に進み、邪魔するものを叩き潰す力を手に入れるまで彼の歩みは止まらない……。

　娼婦あがりとバカにされるアーノルドの母が、出番が少ないながらちょっと怖くて面白いです。

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