「シャーロット・ホームズの帰還」 ブリタニー・カヴァッラーロ

「われわれに必要なのはおそらく連続殺人犯だと思う」

　冬休みに帰省したシャーロットとワトスンはそれぞれの実家を訪ね合うが、そこでシャーロットの母の毒殺未遂と叔父の失踪事件に巻き込まれてしまう。
　手がかりを追う２人は、ベルリンで〈消えた八月：ラスト・オブ・オーガスト〉という作品で有名な画家、ランゲンベルクの贋作事件に巻き込まれてしまう……。

　シャーロック・ホームズの５代目子孫にして女子高生探偵シャーロットと、ワトスン博士の子孫ジェイミーの冒険譚の２。
　読後感としては、あれこれ詰め込みすぎ？
　単なる女ホームズの学園ものでも面白かろうし、原作さながらの関係を嫌悪しつつも維持しようとするホームズ家とワトスン家の家風や伝統も面白いのだけれど、アクションも推理も全部ぶち込んでる上にワトスン視点でない記述も含まれてるんで、結果的に「すべてホームズ一族がおかしいせいだ」という話にしかなってない気がします。

【シャーロット・ホームズの帰還】【〈消えた八月〉事件】【ブリタニー・カヴァッラーロ】【鳴見なる】【竹書房文庫】【女子高生探偵シャーロット・ホームズ】