ただでさえ神殿の巫女となったマインと庶民にすぎない本当の家族の間に大きな壁があったのに、今度は貴族の娘ローゼマインとして、領主の養女と娘になって貴族社会のど真ん中に放り出されます。見事な戸籍ロンダリングです。もう家族とは、何かの行事のおりに遠くから顔をちらりと見るのが精一杯。それでも、ローゼマインもマインの家族も互いのために、できる限りのことをしようとします。この話は本好き娘のファンタジーであると同時に、家族の絆の物語でもあるのです。
下町の家族や仲間を守るため、マインは「ローゼマイン」に改名し、神殿に預けられていた貴族の隠し子が領主の養女になった……というカバーストーリーを生きることになる。
庶民の生活とも神殿の暮らしとも全く違う上級貴族社会での日々は戸惑うことばかり。神殿長や工房長の責務はもちろん、儀式や礼儀作法を学ぶための猛特訓も厳しいものだったが、ローゼマインはきちんとできたら「図書室の鍵を預かれる」というご褒美を糧に乗り越えていく。
フェルディナント神官長は、すでにローゼマインの扱い方を熟知していたのだ……。
領主一族との対面も済むか済まないうちに、領地への印刷業の導入とイタリアンレストランの開店、さらには新たな孤児院の設置と仕事は山積み。さらにはローゼマイン聖女化計画が進められていきますが、あいかわらず「すぐに倒れて意識不明になる」虚弱体質は周囲にトラウマをまき散らします。なむ。
今回は書き下ろしＳＳ目当てに出版社直売を選択。なんか手作りっぽいペーパーにびっくり。
【本好きの下剋上８～司書になるためには手段を選んでいられません】【第三部 領主の養女Ｉ】【香月美夜】【椎名優】【ＴＯブックス】【ビブリア・ファンタジー】【しいなゆう】【四コマ漫画】【酵母】【イタリアンレストラン】【コンソメ】【孤児院】【チャリティーコンサート】
「男は手の届かない美人よりも、手軽にやらせてくれる女を選ぶ」
心ならずもラクビーの特待生としてロンドンからアメリカのシェリングフォード高校へ転校してきたジェームズは、そこで美しい黒髪とグレーの瞳を持つ少女シャーロットと出会う。
日本の絵画はデッサンを気にせず、画面の余白を怖れず、平面的な世界観で書き続けた理由とその変化を、「鳥獣戯画」から明治の絵画まで、絵描きの視点で語った日本の絵画の歴史。
「真に有能な官吏というのは、書類で仕事はせんのだ。書類に書かれていないところで仕事をするのだ」
「力がなくてなんもしなかった奴が、力を手に入れた途端になんかできると思ったか！」
『宇宙は必ずしも快適な場所ではないと知った今だからこそ、愛しあう人がいること、たがいに身を寄せあえることが何より大きななぐさめになるのだ』
ついにシリーズ４冊目。
「われわれには艦が、武器が、そして人的資源が必要です。それもただちに。それからこの政策に対する国民の支持も必要です。経済的な意味でも、政治的な意味でも」
「別の者たちが破壊にこめるのと同じ情熱をこめて、他人を救おうとする人々がいる。だから、わたしは努力を続ける」
「お前は信じられないかも知れないが、男は自分の手が届く、あるいは思い通りになりそうな女も好きだが、思い通りになりそうにない女が自分だけに媚びを売るという状況も、実は大好きだ」
親善訪問で訪れた帝国でクーデターに巻きこまれ、帰国できなくなったヴェルたちは、テレーゼ候を助けてミズホ伯国へと向かう。帝国の一部でありながら、強大な戦力と独自の文化を維持するミズホ伯国を反攻の拠点とするためだ。
「やはり金の力は偉大なのだ」
「一世一代の勝負に負けたら、三日三晩泣きわめいて、床を転がり回ってもだえ苦しんで、周囲に当たり散らして落ち込んで、めいっぱい悔しがって……それから、ニヤリと笑って再挑戦しなさい」
「ウィンドぉ、ウィンドぉ、ウィンドぉ～！」
