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回復の見込みのない患者への終末期指針の結果は?

2012-07-15 07:57:22 | Weblog
回復の見込みのない患者にどう接するか、医療機関や親族からの要望
に答えるため2007年日本救急医学会が策定した「終末期指針」の
此までの事例報告がなされました。

まず終末期の定義として、脳死等不可逆的全脳機能不全の場合。
生命維持を人工装置に依存するより術がない場合。
更なる治療方法がなく数日内に死亡が予測される場合。
積極的治療を始めたが悪性疾患・回復不可能な疾病の末期と判明した場合。

こういった場合医療チームの判断で患者に最善の対応を選択する様に求める。

延命治療の中止として、呼吸器外し・投薬中止等々が挙げられます。

この問題は安楽死・尊厳死・の他に無駄な医療費の節約と言う嫌な面もある。
子として親として出来れば長く生きて貰いたいが、苦しみに耐える患者を目の
前にして見るに耐えない早く安楽にして貰いたいと言う矛楯。

医者としても先の見込みのない患者に関わり他の救える命を見捨てると言う事
も考えねばなりません。
此はムゴイ事ですが冷静に考えれば当然の事です。

色々なケースがあるに違い有りません。

で、実際此までに、どの様な事がなされたか?と言う結果報告です。

日本救急医学会に報告された終末期医療の該当件数は34件であった。

が全国的に見れば報告されないこの様なケースは大変な数と思われます。

治療差し控えが14件。積極的治療を継続するが8件。実際の対応不明が9件。
呼吸器外し等のハッキリした延命治療中止は3件でした。

治療差し控え等の該当患者の8割は50歳以上ですが、19歳以下も3人居た。

延命治療中止は3件でしたが呼吸器外しは1件であとの2件は呼吸器の設定を
弱くしたり、投薬量を減らすと言う消極的対応でした。

誰でも命に関わる事は、神でない限り人が左右する事には躊躇いが出て来ます。
当然の事です。

治療差し控えが多かった事からも言える事です。

患者の苦しみを見てもなお生きて貰いたいと言う考えは依然として強く積極的
治療の継続を望むのが、次に多いようです。

問題は対応不明9件ですが、医療側も親族側も公表して貰いたくないとの理由
で恐らく対応不明にされたのではないかと思われます。

この呼吸器外しの1件も心肺停止で脳死状況で病院に搬送された80歳の男性で
もはや回復の見込みないと医療チームが判断したものです。

脳死状態で有っても人の命はまだあると判断される昨今終末期の患者への対応の
難しさが界間見える様です。