関西電力社長発言次は高浜３・４号機が意味するものは？

関西電力は原子力規制庁設立前に強引に大飯原発３・４号機の再稼動
に持って行く事に成功しどうやら今夏の電力需給体制に目安が出来た
感じです。

今夏最大の電力需要は２５７０万ＫＷでこれにたいし最大供給能力は
２９０２万ＫＷと大飯原発３基分に匹敵する余裕が生まれた。

先日関西電力社長がおおい町で記者会見をして、次の原発再稼動の
最有力候補は高浜原発３・４号機だと怪気炎を上げました。

此に対して何故か枝野経産大臣は強い不快感を表しました。

関西電力は大飯原発再稼動に伴い火力発電を８基止めた模様で果たして
本当に関西電力需給状態は逼迫して居たのか？

単なる大飯原発再稼動のゼェスチアではなかったのかと言う疑問が残る。

関西電力は大飯原発１・２・３・４号機。高浜原発１・２・３・４号機。
美浜原発１・２・３号機が手持ちの原発で現在大飯３・４号機が再稼動中。

問題は美浜原発２号機は建設後４０年経過の老朽原子炉です。

日本の原子炉は大きく分けて沸騰水型と加圧水型に分けられます。

一概に高経年化原子炉が４０年で使い物にならないかは、型式や製造年度で
言われないが、目安としては４０年位が限度ではとも思われます。

政府はこの美浜原発２号機が４０年経過して居る事を受けてさらにあと１０年
使用出来る様に長期保守管理方針を変更する事を認可しました。

此は美浜原発２号機を更に１０年延長する事ではないが、可能性を持たせたと
解釈すべきでしょうか？

なお関西電力の社長は新たな美浜原発新設を匂わせたとの事です。

しかし美浜原発は津波が来れば無防備と言う事で政府が強制的に原発運転停止
命令を出した所ではなかったか？

原発の廃止は原則的には賛成ですが、即廃止には疑問が残ると言う立場にありま
すが何となく政府や電力会社の遣り方を見て居ると不信感が出て来ます。

その場逃れのが、余りにも多すぎる感がしてなりません。

原子力規制委員会人事紛争とは？

原子力規制委員会の委員長人事が事前にマスコミに洩れ国会軽視だと
自民党がイチャモンをつけ人事案が先送りになったと報じられた。

この原子力規制委員会とは、今回の福島原発で経産省寄りの推進優先
を見直そうと言うことで、新たな規制を行うため新設された。

内閣府の原子力安全管理。
経産省の原子力安全・保安院。
文科省の放射線モニタリング部門

を統合して原子力規制庁を環境省所管で設置する。
規制庁の上に立ち、原子力規制行政を一手に行うのが原子力規制委員会です。

その委員長は絶対的権力を持ちます。
今後、原子炉の廃止・新設・再稼動等に絶対的発言力を持ちます。

今回政府がその委員長に元原子力学会学長だった人を予定して発表する
はずでした。

処がこれが一部マスコミからすっぱ抜かれ問題が発生した。

自民党は国会提出前に情報が漏洩するとは情報管理が甘い。
国会軽視も甚だしいと強く反発を示しました。

が真意はそこではなさそうです。

この任命される予定の委員長は原発推進の旗振り役として知られた原子村
の謂わば村長さんみたい人です。

同氏がかって２０ミリシーベルト未満の地域は徐染する必要なしと豪語
した人物ですからその人柄は偲べます。

今回の国会提示前に人事案が漏洩したのは確かにマズイ。

しかし国民としてはその様な人事が行われ様とした事を事前に知って幸い
だったと言う事も言える。

ただこの人事案の事前漏洩がただ与野党の批判の焦点で争われて居ると言う
事が悲しい。

政府は本格的に原子力行政を推進して行く気があるのか？

どうもこれも原子力行政を扱う官僚に躍らされている様な気がしてならぬ。