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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

筑波山の奇岩とか

2012-01-10 20:34:12 | Weblog
はじめて筑波山行ったけど、いろいろ見どころあったよね。
異形のものに神やどるってのは、人間の自然に対する基本だけど、筑波山にはホント不思議な形したもの、いっぱい。

↑神社にある夫婦杉。

↑セキレイ石 この石の上に鶺鴒が留まり、男女の道を教えたという、っつーんだけど。
(※1月16日追記 この件に関する川柳があったんだけど、忘れちゃってたんで、だいぶ探したよ。
あった、あった、『古川柳名句選』(ちくま文庫)から。
「知り切っているのに鶺鴒馬鹿な奴」
こういうのは細かく解説するだけヤボなので、これ以上なんも書きません。


↑ガマ石 見てそのまんま。四六のガマは筑波山の基本。

↑大仏岩 高さ15メートル。

↑屏風岩 山頂にはイザナギ・イザナミ祀ってたけど、ここにスサノオ祀ってる。

↑北斗岩 天にそびえたつ岩で、天空に輝く北斗星のように、決して動かない意味らしいけど。
岩の下を通れるようになってんだが、ほかに道なきゃ行くけど、わざわざくぐりたくはないねえ。(私は横を通った。)

↑裏面大黒 大きな袋を背負った大黒様の後ろ姿のように見えるらしい。

↑出船入船 元来「熊野の鳥居石」といわれ船玉神を祀り、石の姿が出船と入船とが並んでるように見えるらしい。

↑国割り石 往古諸神が集い、この石の上に線を引き、神々の行くべき地方を割りふったと言われてる。

↑陰陽石 高さ十メートルを超える石がそびえ立ち、陰陽よりそってるように見える。

↑母の胎内くぐり 筑波山修験の行のひとつ、岩をぬけることで、生まれた姿に立ち返ることを意味している。

↑高天原 神様の世界を意味し、天照大神を祀る稲村神社がある。

↑弁慶七戻り 古来「石門」といい、聖と俗を分ける門。頭上の岩が落ちそうで、弁慶も七戻りしたといわれてる。

弁慶がここに来たかどうかは知らないけど、近づいてみると、こんな感じで、たしかに誰でも尻ごみするよ。

真下に入るとこんな感じで、怖いよ。
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筑波山に登る

2012-01-10 20:08:22 | Weblog
年末の競技会での騎乗に満足しちゃったからというわけでもないが、年末年始の2週にわたって乗馬をサボッてしまった。んで、ホントは今日行こうと思ってたんだけど、ちょっとした工事があるんで、今日の練習はナシ。
さあ、どうしよう。ゴロゴロしててもいいんだけど、体重も気になるし、運動もしたいよな。そこで、ハタと思いついた。そうだ、筑波山に登ろう。

たまにしか実行にうつさないけど、じつは山歩きが好き。とくべつに山登りが好きなわけぢゃないけど、転勤で住んだ先の近くの山には登りたいという基本線がある。
どーでもいーけど、ウチの親は山歩きが好きだったりして、私も小学生くらいまでは付き合ってたんだが、中学・高校とナマイキになるころには、「ヤだよ」とか「休みは寝ててーよ」とか「山なんて登ったら下りなきゃいけねーじゃん」とか言って、同行しなくなった。それが、あるころから面白くなって、ひとりで山歩きをしたりしてんだから、どっかに嗜好の遺伝ってあるのかなって思わざるをえない。
私が自らの趣味で山に登り始めたのは、1994年ころからぢゃないかなと思う。滋賀に住んでたんだけど、毎日見てる山に、登って、こっちの風景はどんなもんなのか、見下ろしてみたくなった。
名前なんかないと思ってたんだけど、調べたら鶏冠山っていう、立派な名前のある山だった。高さはわずかに491メートルだけど。んで、さらに調べると、耳岩とか天狗岩とか、なんかそれなりに面白そうな場所もあるんで、休日にグルッと歩いてみたら、けっこう面白かった。
それから、琵琶湖の対岸にみえる比良山系に登ることを始めた。これがけっこう面白くて、最高峰はひとつだけど、周りの山々をめぐるルートはいろいろあるし、毎回行く道を変えることができた。それに、下りの道を沢づたいにするとか、工夫すると、けっこう楽しい。山歩きの楽しさに目覚めたのは、比良山のおかげだといえる。
(滋賀では、一番高いのは伊吹山だって知ったんで、それも登ったけど、これはあまり楽しくなかった。)
札幌では、藻岩山(車で山頂まで行けるのに、わざわざ下から登る)と、手稲山に登った。
札幌んときは、夏は仕事でヒマがなくて、そのあとすぐ冬になっちゃうしで、あまり山登りのタイミングがつかめなかったのが残念。

さて、それはそうと、美浦に来て丸三年になるけど、まだ筑波山に登ってない。前から行こう行こうと思ってたんだけど、休日に天気がいいと乗馬のほうに行っちゃうから。でも、いつかは筑波山に登ろうと決めてたんで、思い立ったが吉日、きのう思いついて今日行った。
やっぱり、これまたケーブルカーとロープウェイで上まで行けちゃう山らしいんだけど、歩いて登んの目的だから、下から行くことにして、ゆうべ急きょの下調べ。ちゃんとした山の地図が手に入んなかったんで、簡単なガイドブックみたいので道調べる。
行きと帰りで違うとこに降りてくんのが、私の基本なんだけど、なんか大変そうなので、違うルートを通って同じ場所に帰ってくることにする。

さあ、朝8時半くらいに美浦をクルマで出て、国道125号で霞ヶ浦の向こうに見える、筑波山のツインピークスを眺めながら、土浦のなか通って、行く。
山が近づいてくると、山腹に鳥居が見える。あのへんが神社でスタート地点、けっこうそれだけでも上のほうだなと思う。
山への道に入ってくと、「おいおい、800メートルちょっとの山で、これだけクルマで登ってっちゃ、足で登るとこなくなっちゃうよ?」と不安に思い始めたころに、駐車場があったんで、そこに停める。
靴を履き替える。3年ぶりか、この靴つかうの。こういうもの持って歩いてるから引越のたんびに荷物が増えるんだよね。

さっそく歩いて、神社を通り抜ける。わるいけど、参拝とかしないよ、私。
神社仏閣はただの観光対象であって、1994年以降初詣とかも一切してない。

神社のわきの道に行くと、ケーブルカーの駅と登山道の入り口がある。
ケーブルカーには用事ないので、さっそく登山道へ。

上まで90分くらいのルートらしいけど、私はいつもガイドブックより全然速く歩いちゃうんで、そういう情報は気にしない。ちなみに距離は2キロちょっとらしい。
歩きだすと、道が整備してあるのはいいけど、おかげで階段を登ってくようなもんである、こういうのはあまり好きぢゃない。

年配のひとがちらほら登ってるのを、追い越して登ってくんだけど、なかにはもう降りてくるひともいる。私の山登りは、山頂近くで昼ごはんを食べるのが目的のひとつなんで、だいたいそういう出発時間の設定なんだけどね。
ひさしぶりなんで、すごく厳しい。
冬の時期に山に登ったことないんで、服装はちょっと考えたんだけど、寒いっつっても雪は降ってないだろうし(降ってないんだろうな、おい?)Tシャツの上に綿のシャツ1枚着て、そのうえに冬用ウインドブレーカーである。このウインドブレーカーは、札幌では冬の乗馬に使ってたりしたんで、かなりボロボロなんだけど、本来はジョギング用。この上下を着ればその下はTシャツ・短パンでも寒くないという、すぐれものなんで信頼している。下は着古したジーンズと気持ち厚めの靴下。
山登りもいいんだけど、格好が大げさになるのはいただけない。電車のなかとかで、えらい大仰なカッコして「私はこれから山に行ってきます」みたいな姿をみると、妙な選民意識のようなものを感じちゃって辟易する。なので私はいつも普段着みたいな感じで歩くことにしている。(まあ年に一度あるかないかだから衣装そろえることもないんだけど。)
んなわけで、冬だけど、動いたら暑いだろうと思って、厚着してこなかった。正解、歩きだして10分も経たずに、手袋(乗馬んとき用のゴム付き軍手)ぬいぢゃう。

歩くの厳しい。前は、常にジョギングしてるってベースがあったんだけど、いまは何もしてないんで、すぐ息が荒くなる。吐く息を意識して、整えながら歩き続ける。
森のなかなんで、黙々と歩く。歩いてるうちに、苦しかったのが、だんだんと楽しくなってくる。自分の身体を自分の脚で高いとこへ、確実に持ち上げていくっつーのは、楽しい。左右どっちかの足に仕事をかたよらせないように意識して上がってく。
途中、ケーブルカーと隣接する道を通ったり、男女川の源流とかいう水場があったり、でかい岩、でかい木があったりして、ときどき目をやるけど、基本、行きは上を目指して一気に登る。ところどころに、登山道の表示みたいのがあるんで、あとどれくらいかが分かっちゃう。

御幸ヶ原っていう上のとこに着く。ケーブルカーの駅がある。売店とかいっぱいある。
こんなに便利なのに、荷物しょって歩いて登ってくるひとは、御苦労さんである。
ここに着いたのが11時前、10時05分に神社のとこから登山道に入ったんで、1時間かかってない。

ちょっと下の景色を見たら、さっそく左手へ、男体山の頂上(871m)へ向かう。
危ない崖みたいな道があって、帰りは大変だろうななんて思うんだけど、道はちゃんとあるんで、10分くらいで頂上についた。

筑波山は、ふたつの頂があるのが特徴の形をしてんだけど、かたっぽが男体山、もうかたっぽが女体山(877m)である。
で、てっぺんは神社で、男体山のほうがイザナギ、女体山のほうがイザナミが祀られている。私の理解では高天原とかそういうのは西のほうだと思ってたんで、なんでここに祀られてんのか知らないんだけど。


ちょっと休憩、水を飲む。予定どおり、長袖シャツとTシャツを着替える、汗びっしょり。日なたなら冬にしてはまあまあの陽気だけど、日かげはやっぱ寒い。
来たばかりの岩だらけの道を降りて、御幸ヶ原へ戻る。こんどは反対側の女体山へ。11時半過ぎには山頂へ到着。


こっちの山頂のほうが、岩場で、危ないんだけど(私は高所恐怖症なので、ひどく危なく感じる)見晴らしはいい。

(↑遠く見えるは霞ヶ浦)
山頂は飲食禁止って看板があったんで、ちょっと下のとこに休憩場所があるから、そこで昼ごはん。
いつも朝はパンって私だけど、どういうわけか、山へ持ってくのはおにぎりだなぁ、昔も今も。やっぱ日本人の血がそうさせるのか?
それから、昔から、山に登って果物を食う、ってのが私の趣味である。ものはなんでもいいんだけど。秋のことが多いから、ぶどうとか梨とかの記憶が多いけど、とにかくわざわざ背中のリュックに入れてもってって、山の上から景色を見ながら果物食うのが好きというか、それ、とてもウマイんである。今回は、リンゴ1個とミカン1個。
そうやって、リンゴとミカン食ってたら、やっぱ寒い。身体が冷えてきたというか、指先がすぐ冷たくなってきた。
天気崩れる心配はないんだけど、山頂にはもう用はないので、さっさと降りることにする。
帰りの荷物は食べたぶんだけ軽くなってるのが、てっぺんまで行ってきた実感としてあるのはいつものことだけど、いいねえ。

下りは女体山から、白雲橋コースと呼ばれてる道をとおって、最初の神社へ降りていく。
こっちのルートのほうがゆるやかそうだし、途中に奇岩とか見モノが多くありそうなんで、行きは一気に頂上目指し、帰りはプラプラ降りてくるという私の好きなパターンを描いて、行き帰りを決めといた。
岩はいっぱいあったよお。大仏岩、屏風岩、北斗岩、裏面大黒、出船入船、国割り石、陰陽石、母の胎内くぐり、高天原、そして弁慶七戻り。
ふむふむ。巨石信仰とかは、なんのマンガが詳しかったかな、宗像教授にあったかなー?とか思いながら、見物しつつ降りていく。信仰心はゼロの私だけど、異形のモノには神がやどる、って意識は、理解できるなあ。登山道もなんもない時代に、なんも知らないで、この山に入ってきて、奇天烈な岩とか木とか見たら、やっぱ神みたいなものの存在っつーか、自然への畏怖とか感じるんだろうなあ、人間って。
岩場が多いんで、手袋した手も使いながら慎重に降りてって、弁慶茶屋跡っていう分岐点から、神社のほうへ下ってく。そのあとの下りは主に杉の森のなかの道を行く。
道ははっきりしてるけど、どの場所を踏んでいくか、一本だけぢゃなく考えながら行けるんで、楽しい。

下りのほうが足やられんだよなーとか思いつつ、淡々と下ってくんだけど、最後のほうはイージーな道だった。出口には、やっぱ鳥居があった。

神社に着いたら13時15分くらい。思ったより早く一周することができた。終わってみれば、ちょっと歩き足りない、せめてもう1時間は山んなか歩きたかったなって思う。

おみやげ屋さんで「がまの油」売ってて、迷ったけど買わずに帰っちゃった。
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