田中徹&難波美帆 平成25年5月 新潮文庫版
最近読んだ本。
いや、こないだ、プロ棋士とコンピュータソフトが5対5の団体対抗戦やったら、人間側が1勝3敗1分で敗けて、まだそんなことにはなるまいと思ってたんで、けっこうショックだったんだけど。
その前に、コンピュータに勝ったら懸賞金進呈って企画で、アマチュアの強豪が挑んで、数人しか勝てなかった時点で、気づくべきだったのかもしれないが。
で、本書は、それに先立つことかなり前、2010年10月に、女流トップのひとりである清水市代さんと、コンピュータ将棋、しくみはよくわからんが169台を接続するというシステム、が戦ったのをメインに書かれてる本。
ちなみに、2005年に日本将棋連盟(の会長・米長邦雄)は、公の場で許可なく将棋ソフトと平手(=ハンデなし)で対局することを禁じる、という通達を出してる。それだけ、やばくなってきたってことだろうけど。
でも、まあ、この本は、将棋にもコンピュータにも詳しくなくても、それなりに楽しめると思います。
細かいことは抜きにして、読んで「ほー」と思ったとこをいくつか。
対局にあたってコンピュータの指し手に驚かないようになった清水の態度について、日本代表レベルのスポーツ選手をサポートする脳科学者の意見、
>能力を最大限発揮するためには、「対戦相手を好きになり、共通の目標を持ち、尊敬する」ことが必要である
ってのを実践してるってとこが、ひとつ。
もうひとつは、将棋とかチェスとかいろんな方法をとってるけど、結局「知性」って何?ってことを研究してるんであって、そういうことしてる人たちが行きつく先は、もしかしたら「身体性」かもってとこ。
>知性の源となるのが「生きたい」という欲求であるとすれば、知性は身体と切り離せない関係にあることになる(略)
>「昔は、生きたくないやつもいたのじゃないかな。でも、生きようとしたやつが残った」
って、実は知性っていうか、生命の根源になるとこ、言い表してんぢゃないかなあ。
最近読んだ本。
いや、こないだ、プロ棋士とコンピュータソフトが5対5の団体対抗戦やったら、人間側が1勝3敗1分で敗けて、まだそんなことにはなるまいと思ってたんで、けっこうショックだったんだけど。
その前に、コンピュータに勝ったら懸賞金進呈って企画で、アマチュアの強豪が挑んで、数人しか勝てなかった時点で、気づくべきだったのかもしれないが。
で、本書は、それに先立つことかなり前、2010年10月に、女流トップのひとりである清水市代さんと、コンピュータ将棋、しくみはよくわからんが169台を接続するというシステム、が戦ったのをメインに書かれてる本。
ちなみに、2005年に日本将棋連盟(の会長・米長邦雄)は、公の場で許可なく将棋ソフトと平手(=ハンデなし)で対局することを禁じる、という通達を出してる。それだけ、やばくなってきたってことだろうけど。
でも、まあ、この本は、将棋にもコンピュータにも詳しくなくても、それなりに楽しめると思います。
細かいことは抜きにして、読んで「ほー」と思ったとこをいくつか。
対局にあたってコンピュータの指し手に驚かないようになった清水の態度について、日本代表レベルのスポーツ選手をサポートする脳科学者の意見、
>能力を最大限発揮するためには、「対戦相手を好きになり、共通の目標を持ち、尊敬する」ことが必要である
ってのを実践してるってとこが、ひとつ。
もうひとつは、将棋とかチェスとかいろんな方法をとってるけど、結局「知性」って何?ってことを研究してるんであって、そういうことしてる人たちが行きつく先は、もしかしたら「身体性」かもってとこ。
>知性の源となるのが「生きたい」という欲求であるとすれば、知性は身体と切り離せない関係にあることになる(略)
>「昔は、生きたくないやつもいたのじゃないかな。でも、生きようとしたやつが残った」
って、実は知性っていうか、生命の根源になるとこ、言い表してんぢゃないかなあ。