many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

食べ放題

2014-01-28 19:33:14 | 読んだ本
ロビン・ヘムリー/小川高義訳 1989年 白水社
原題“All You Can EAT”は、1958年生まれの著者が1988年に出版した短編集。
なんでこんな本もってるのか、自分でもよくわからないんだけどね。
っていうのは、その後はまったく興味がもてず、ずっとどっかに仕舞っておいたまんまだったし。
まあ、思うに、この出版社が「新しいアメリカの小説」って銘打ったシリーズのひとつとして刊行されたんで、同じなかにポール・オースターの『鍵のかかった部屋』なんかが入ってることもあり、これからはこういうのを読まなきゃいけないんだー、みたいに思い立ったんだろうね、若気の至りで。
ご丁寧に、帯の背に「無類におかしい13の短編」なんて書いてあるから、こういうのを面白いと思うような感性がなきゃいけないんだー、みたいに思い込んだんだろうね、若さの逸り気のしでかすところだ。いまだったら、こういう宣伝文句には乗らないね。
で、ひさしぶりに読み返してみたんだけど、なんというか、つかみどころがない。
ちょっとシュールだなあという気がしないでもない。
あとがきや帯の言葉を借りると、多彩といっちゃえば多彩、「妙な連中を描いて」るっていえば、確かにそう。
表題作「食べ放題」は、教会主催のイベントで、パンケーキが食べ放題って場所に渋々出かけてった男の話なんだけど、最初は隣席の客とかに嫌悪感を感じてたりもしてたのに、だんだん場の空気にのまれてハイな気分になってっちゃう。だから何がどうだということはないけどね。
コンテンツは以下のとおり。
「食べ放題」
「ネズミの町」
「手がかり」
「ホイップに乗る」
「同類探し」
「赤ん坊を落とす」
「ポーランド袋」
「裏庭の穴」
「思い出の狼」
「トランペットを吹く男、その妻」
「何だい、そんなの、耳につけて」
「雨に歩けば」
「芸術の設営」
コメント
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