ニセ科学を10倍楽しむ本

山本弘　2015年4月　ちくま文庫版
なんともおもしろそうなタイトルで、買ってしまった。
著者の名前は、と学会会長として知ってるし、そういうノリなんだろうなって想像もついたし。
中学生と、科学にも詳しい小説家の父との対話って形式で、世にはびこるアヤシイ話を、筋道だてて否定していく。
もとの単行本は2010年の発行だそうで、2012年の地球滅亡説なんてのは、当時はあったかもしれないけど、いまは誰も自分の言ってたことなんて忘れてる。まあ、ノストラダムスの1999年もそうだったけど。
最後の章に、「ニセ科学にひっかからないための10箇条」なんてまとめてあって、とても親切。
私は数字とか統計が好きなので、
＞2006年度に輸入された中国産食品のうち、食品衛生法の基準値を違反したものが530件あった（略）
＞でも、それは中国からの食品の輸入が特に多いからなんだ。
と言って、中国が輸入91,264件中に違反530件、アメリカが輸入18,172件中に違反239件で、前者が0.58％、後者が1.32％とかって、割合を出したりするところが、お気に入りである。
コンテンツは、以下のとおり。
チャプターの題名見れば、なんのこと書いてあるかは、だいたいわかるよねえ。
第１章　水は字が読める？
第２章　ゲームをやりすぎると「ゲーム脳」になる？
第３章　有害食品、買ってはいけない？
第４章　血液型で性格がわかる？
第５章　動物や雲が地震を予知する？
第６章　２０１２年、地球は滅亡する？
第７章　アポロは月に行っていない？
第８章　こんなにあるぞ、ニセ科学