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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

夢遊王国のための音楽

2016-05-11 18:52:02 | 読んだ本
島田雅彦 1987年 福武文庫版
当時いちどは読んだはずの、初期(?)作品を読みかえそうとしている、島田雅彦の小説。
古本屋で文庫買った。収録作は中篇ふたつ。
「夢遊王国のための音楽」
主人公の千々石雅(…いま苗字のちぢわが一発で変換されてちょっと驚いた)は、都心近郊の家に両親と同居してる大学生。
音楽が好きでバイオリンだって弾けるんだが、外交官になるために経済学なんかを勉強している。
音に興味をもつ独特の感覚があって、“携帯用カセッター”で、ふだんから気になった音を録音したりする。
彼女の舞鶴歌(マヅルカ、さすがに変換されなかった)に言わせると、「三回ひねったメビウスの輪のよう」な性格をしてる、変わり者。
「スピカ、千の仮面」
自分の才能に限界を感じはじめている中年のピアニスト・アザミは、ひょんなことで11歳の少女・小口スピカと出会う。
週に一回スピカにピアノを教えることになるが、スピカの演奏は、常識からみるとリズム音痴だった。
しかし、アザミはだんだん影響をうけて、自身もわざとスピードや強弱を通常とは変える演奏を試みたりして、聴衆の失笑を買う。

コメント
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