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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

殴られたブロンド

2016-05-17 19:02:13 | 読んだ本
E・S・ガードナー/砧一郎訳 昭和63年 ハヤカワ・ミステリ文庫版
あるだけ順番に読みかえしてる、ペリイ・メイスンシリーズ。
原題は「THE CASE OF THE BLACE-EYED BLONDE」、1944年の作品、巻末のリストによれば、シリーズ全82作中の25作目。
(原典の発表順と、日本の文庫・ポケミスの出版順は、全然一致しない。)
誰かに殴られて、目のまわりの腫れ上がった顔で、駆けこんできた金髪美女のダイアナが、本作の依頼人。
メイスンは、ダイアナが勤めていた富豪の鉱山経営者宅へ乗りこんでって、依頼人の名誉回復、賠償請求をさっさと済ませることに成功。
ところが、どうして富豪が新聞記事の読み上げなんて簡単な仕事でダイアナを雇ってたのか興味をもったメイスン、戦死した富豪の息子の嫁が、財産目当てだと決めつけてた舅に対して反目しているという状況を知る。
そんなことしてるあいだに、依頼人には新たなトラブルが発生したらしく、メイスンと秘書のデラは、雨の夜の十時に郊外の家まで呼び出されるような、関わり合いになってしまう。
現地についてみれば、いるはずの人はいなくて、家は真っ暗ひとけなし。
いつものように、なんだかいやーな予感がするが、周囲を捜索してみずにはいられないメイスン、家の裏手の窪地で、金髪の持ち主が死体となってるのを、発見してしまう。
ちょうど、そこへ警察がかけつけてきて、まるで罠にはめられたかのようだが、その後判明したことには、被害者はダイアナではなく、その同居人。
ただ、当然のごとく話の展開は、メイスンの依頼人が殺人事件の容疑者にされて、どこからみても全く不利という状況になる。
例によってメイスンは、あぶない橋をわたりつつ、ひっくりかえす証拠を集めようとするが、うまくいかない。
予審が始まっても、事態は改善されず、さすがにダメかというくらい追いつめられるが、初日が終わって翌朝までのあいだに、最後の望みをかけて駆け回り、法廷ぢゃない場所で事件は解決に向かう。


コメント (1)
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