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黄檗山万福寺(おうばくざんまんぷくじ)は、宇治にある。江戸初期に、隠元禅師が創建した寺院で、日本三禅宗(臨済、曹洞、黄檗)の一つの黄檗宗の大本山になる。
中国の明時代のお寺をそのまま輸入したような造り。歴史は、浅いが、建物の殆どが、重要文化財に指定されている。巨大な寺院だ。
これは、大雄宝殿で、最大の伽藍。お釈迦様を祀っている。その前に、天王殿があり、そこに祀られている布袋尊は、恰幅がよく、日本最古の七福神に数えられている。
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このお寺で、興味深いのは、当時廃れかけていた日本の仏教を復興するために隠元禅師が輸入した物の数々。これは、開版(かいばん)で、木魚の原型になったという。口から出ている玉は、お腹から出てきた悪いものとのこと。時を報ずるためにも使われる。
隠元禅師は、隠元豆などを輸入したことでも知られる。
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お寺のそこここに、板があるが、巡照板(じゅうしょうばん)と呼ばれ、修行のため、一日かけてこの板を巡り、自覚を促すために打ち鳴らすのだという。