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かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

西條康彦インタビュー

2016年09月07日 | Books


本書は、ネットで見つけた。
普通、本屋で並ばなさそうな本。

西條さんは、ウルトラQで、戸川さん役をやっていた人だが、芸名は知らなかった。

本自体、不思議な本で、一般書店で販売されることを想定していない本のようだ。

中身は、西條さんへのインタビューなのだが、ウルトラQ関連のところは、2割ぐらいで、残りは、西條さんの東宝での体験談になっていた。
我々世代には、嬉しいが、ウルトラ情報を期待している人にとっては、ちょっと拍子抜けになるかもしれない。
ただ、ウルトラ卒業後も、怪獣ショーの司会などをされ、また、怪獣神輿などを、作られて、今に続く怪獣ブームの、初期の、貢献者であることが、よくわかる。

当時の雰囲気を、うまく引き出してくれている。
西條さんは、成城大学時代から、東宝の映画に出ていたとのことだが、当時の撮影場の雰囲気を、このような形で、表に出してくれているケースは、少ない。
それだけでも貴重。

東宝は、本当にいい会社だったようで、中で働いている人にとっては、天国のような会社だったようだ。
当時は、映画全盛で、今のTV番組を作る感覚で、映画が作られていたから、西條さんも大忙しだったとのこと。
ただ、それだけ、ウェットな世界なので、逆に出た時はたいへん。
西條さんも、苦杯をなめている。

ウルトラQは、西條さんにとっては、多くの作品の一つで、かつ、3番目の主役だったのだが、それまでの、東宝での経験がフルに行かせた、記念碑的な作品だったようだ。
確かに、子供の目からも、戸川さんの存在は、怖い(かもしれない)ウルトラQの雰囲気を、巧みにほぐす存在だったように思う。それは、西條さんの意図するところであったことが、本書を読むとわかる。

ウルトラファンにとっては、是非の本。
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