こんばんは。平川です。
最近ニュースで騒がれている大塚家具のお家騒動があります。
親子の関係がどうのこうのというのは、ワイドショウにお任せしますが、、、
現社長である大塚久美子氏が発表した中長期計画が気になったのでみてみました。(←クリックするとみれます)
その中長期計画を読んでみると、とても興味深い内容でしたので、簡単にご紹介したいと思います。
まず、目をひいたのがビジネスモデルの再構築という言葉。
これこそ、今の会社が置かれた状況を客観的に理解し、次なる一手を打つためのとても重要なキーワードです。
中長期計画では、まず新生・大塚家具のビジョンと題し、次の2つを掲げています。
1.日本の「住」は成長市場となる
2.その成長市場で、「住まうこと」に必要なすべてを提供する企業を目指す
というものです。
自社の市場における、強い想いが感じられるビジョンですね。
続いて外部環境が分析されています。
今後、新規住宅市場は縮小傾向であり、空き家対策として既存住宅への需要が増加することを鑑みて
既存住宅の住環境の充実を図ることを目的としています。
そして、家具の購入方法について、これまでの「まとめ買い」から「単品買い」へと、消費者の行動変化にも注力しています。
こうした外部環境の変化に対応するため、具体的には、つぎの4つの施策が提示されていました。
①「既存店改革」
②「新規出店」
③「提携販売強化」
④「BtoB事業の強化」 です。
①「既存店改革」
中価格帯に「単品買い」顧客を呼び戻すため、来店促進に向けたマーケティングや店舗レイアウトの強化を図ります。
②「新規出店」
北海道をはじめとする未出店地域への進出するほか、照明や収納家具の専門店など新しいスタイルでの出店を行います。
③ 「提携販売強化」
商圏人口の少ない地方都市で、地方百貨店と提携販売を強化することで、顧客の取り込みを行います。
④ 「BtoB事業の強化」
継続して拡大するインバウンド需要、高齢者関連需要を取り込むため、ホテル、高齢者住宅、法人営業を強化します。
そして、内部環境では、自社の豊富な品揃えの他、リーズナブルな価格帯で提供できること、そして充実した人材基盤を挙げています。
まさに外部環境を分析し、内部環境を整理し、自社の強みを機会にぶつける王道の戦略といえるでしょう。
私は株主ではありませんが、小難しい理論を振り回すわけではなく、このように株主目線できちんと説明がされている内容にとても好感がもてました。
と同時に、私自身、関与先企業の中長期計画を作るとき、経営陣の熱い想いを大切にし、こうしたシンプルかつ明確な視点でアドバイスを心掛けたいと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。