こんにちは。稼プロ17期事務局 清水です。
このところ急に涼しくなりましたがみなさま、体調はいかがでしょうか?
この間ラジオを聴いていたら、あるスーパーの経営者さんが出演しており、夏場はあまり出ないはずの鍋物が売れているとレポートしていました。
涼しいと本能的に温かいもの(夏の暑さ?)を欲するのかも知れませんね。
さて、鍋と言えば色とりどりの葉物、しっかり味の染みた根菜ですね。
このところ私は、「青果店が儲けるためには何が必要か?」について考えています。今回は少し状況をお伝えします。是非ともご意見いただけると幸いです。
TKC経営指標によると、平成29年3月決算~平成29年5月決算において、野菜小売業(青果店)の限界利益率は27.6%です。
これはコンビニエンスストアの限界利益率とほぼ同等の数値です。
ちなみに営業利益率に目を向けると、青果店が1.9%なのに対して、コンビニエンスストアは0.9%で、青果店の方が上回っています。
これはコンビニエンスストアが24時間営業で人件費、光熱費が多分にかかることが影響しているものと思います。
このデータを見る限り、青果店は利益を確保できるようです。しかし、個人商店の売上はどうでしょうか?一部を除き、多くの青果店さんは徐々に売上を落としているのが状況です。どうして売り上げが伸びないのでしょう?
従来の青果店の販売形態は、「市場で良い野菜を安く仕入れ、お値ごろ価格で販売する。」というものですが、これではスーパーマーケット、量販店の大量仕入れ、大量販売に価格面で太刀打ちできません。店主の人柄やお客様の嗜好を熟知した仕入れにより固定客は存在しますが、新規顧客の開拓ができず、店頭販売は徐々に減少しています。
青果店のもう一つの販路である「納め」(飲食店等、企業への卸)は軌道に乗れば安定的な収入をもたらします。しかし、「納め」は掛け販売の場合が多いため、相手先を見誤ると債権の回収ができなくなるリスクがあります。
これから青果店の売上を維持するにはスーパーマーケットのバイヤーを凌ぐ目利きと情報発信力、銀行並みの事業性評価(納め先選定)が必要です。
売り上げを維持するだけでも相当大変な中、売り上げを伸ばすためには、新たな販路を開拓する必要があります。
そのためには如何にして野菜・果物に付加価値を付けられるか、提案型の販売が必要と感じています。究極的には農家の方さえも買いたくなるような、野菜の魅力的な販売方法を創出する必要があります。今はまだその手がかりを模索中で、しばらくは頭の体操が続きそうです。ヒントになりそうなことがありましたら、些細なことでもお知らせいただきますと幸いです。
いつか、検討したビジネスモデルについて紹介させていただきます。