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人を大切にする経営学会に参加して感じたこと

2017-09-18 22:15:00 | 17期生のブログリレー

稼プロ!17期松原伝二です。今回が4回目の投稿になります。よろしくお願いいたします。

先日、99()10()に法政大学で開催された「人を大切にする経営学会第4回全国大会」に参加してきました。

 この経営学会は、毎年「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の顕彰を行っています。先月、診断士協会の「人を大切にする経営研究会」に坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)をお招きして講義していただいた際、先生より今年の経営学会について話がありました。この学会は、受賞企業経営者の生の声を聴ける良い機会であるので参加してみてはどうかとの紹介があったので、私も是非、この経営を実践している経営者の話を直接聴いてみたいと思いました。

 私は、99()の開会式と基調講演のみの聴講でしたが、この日は、㈱クラロンの田中須美子会長、コーケン工業㈱の村松久範会長、㈱日本レーザーの近藤宣之社長の講演が行なわれました。これらの会社は過去にこの賞を受賞したことがあり、「人を大切にする経営」を実践している企業です。どの経営者の話も感動的な話ばかりで、本当に社員を大切にしていることが十分伝わってきました。

 ㈱クラロンと㈱日本レーザーは、「日本でいちばん大切にしたい会社」という本で紹介されています。ただ、本を読んだだけでは分からない経営者の人柄や本には書かれていないエピソードも紹介され新たな刺激を受けました。また、コーケン工業㈱は、昨年の第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」の中小企業庁長官賞を受賞した会社で、高齢者雇用と障がい者雇用を積極的に行っている会社です。この会社の最高齢の社員は、89歳だそうです。

 私は、過去に人員整理(リストラ)に関わった経験から欧米型の経営には疑問を抱いていました。だから「人を大切にする経営」において、大切にすべき5人と大切にすべき順番について知った時、とても共感を覚えました。大切にすべき5人とは、①従業員とその家族、②協力会社・仕入先、③顧客、④地域社会、⑤株主の5者を指します。今回の講演を聴いて、改めて、日本では欧米型の経営ではなく、「人を大切にする経営」が必要であると思いました。

 一方では、人を大切にする経営を行って、本当に業績が向上するのかという点については十分納得できていませんでした。しかし、人を大切にする経営を実践している経営者の話を直接聴くことで納得できることもありました。各経営者に共通して出てくる話は、会社経営が苦しい時、経営者が困っている時に、社員が頑張って助けてくれたこということです。社員が自ら考え行動して会社の危機を救ったこと、事前に危機を察知して危機を回避したことなどを熱く話してくれました。どの会社も社員、高齢者、障害者を大切にする企業風土が根付いている印象を受けました。

  今回の講演の中で、特に印象に残った話がありました。それは、「経営戦略とビジネスモデルは社長の責任、これを間違えれば社員にはどうにもならない。ただ、外部環境の変化に対しては、社員の対応で危機を乗り越えられる。会社から大切にされているという意識があるから危機を克服する火事場の爆発力を発揮する。」という内容の話です。私は、ここに人を大切にする経営が業績向上につながるヒントがあるのではないかと思いました。

コメント (4)
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