東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

経営企画の現場から

2017-09-15 22:14:15 | 17期生のブログリレー

17期の永井です。

 

本業の話です。

アサイン中のプロジェクトで、事業計画策定(数値面)を、コンサルタントに依頼するか否か議論になりました。

プロジェクトの体制・マンパワーが十分でないため、「コンサルタントが常駐し、その役割を担ってもよいのでは?」と考えた次第です。

意思決定の論点となったポイントは、以下のとおりです。

 

① 社内の人間と円滑にコミュニケーションを取れるのか?

 

コンサルタントは、インタビューや資料授受を通じて、会社・事業の全体像を把握します。

ここのコミュニケーションを誤ると、適切にやり取りができずに事実を誤認しがちです。さらに、資料の解読に多くの時間が割かれることで、期間内でのタスクの完遂が困難になります。

 

また、コンサルタントが社内から信頼を得られる人間かどうかは、彼らのアウトプットの信頼にかかわります。

信頼がないと、形式は立派でも、中身はたいして見ませんので。

 

② 事業やプロジェクトの特性を短期間で理解できるのか?

 

事業やプロジェクトの特性に応じて、求められるアウトプットは異なります。

過去・現在を適切に理解し、事業計画のストーリー(未来)を数値に落とし込むことが肝要です。

 

③ ②を踏まえ、財務モデルを構築できるのか?

 

財務モデルとは、前提条件の変化に応じてPL・BS・CFが連動し計画数値を算出できるモデルのこと。

モデル作成には、事業の特性を踏まえ、前提条件の項目を適切に設定し、Excelに落とし込むスキルが必須です。

加えて、プロジェクトの論点から数値の勘所が分かる、「数値に対する感度の高さ」が求められます。

 

④ まとめ

 

これらの論点を考慮し、本件では、コンサルタントの採用は見送りました。

上場会社(弊社)と中小企業で、論点は異なると思います。

ただ、経営企画の現場ではこうした議論がなされている、ということで、中小企業診断士の皆さんの活動の一助になれば幸いです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする