「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

中央区基本構想、一緒に考えていきましょう!第二回分科会。キーワードは絶対落とさぬように。

2016-05-17 16:12:22 | 中央区 新基本構想

 20年先の中央区を描く基本構想の策定が始まっています。

 現在、3つの分科会にわかれて案の作成中です。

 以下は、5/16開催の第2回安心部会の配布資料です。
 安心部会は、健康や福祉の施策の方向性を論議します。



 安心部会のことだけではないけれども、検討にあたり、重要と考える点を5点あげます。


1、キーワードを落とさないこと、キーワードの優先順位をつけること


 まず、基本的に大事なことは、網羅的にキーワードを落とすことなく盛り込むことが重要だと考えます。重要キーワードは、絶対に落としてはなりません。
 その上で、中央区として、どのキーワードに重点を置いていくのか、考えていくべきだと思います。

 網羅的にキーワードを落とさないようにするには、①区民の属性による対象者別の施策のあり方、②区民のその対象者のおかれた状況別のあり方、③区民のその対象者の災害時(平常時と災害時(有事)の別のあり方)でマトリックスをつくり分析するのも手であると考えます。

 すなわち、
 ①男女/妊産婦、新生児・乳児、幼児、学童、青年、成人、高齢者、マイノリティ

 ②健康時、有病時、障がいの内容 / 社会的におかれた環境 貧困、虐待 / 住居環境 戸建、マンション

 ③平時、災害時、


2、現状分析、施策と入る前に、その分野の将来像をきちんと定義の上、検討をすること


3、幅広く、意見を吸い上げて施策をつくること


4、実行に当たっては、区民との協働の視点を落とさぬこと

 ただし、丸投げでも駄目だし、トップダウンでも駄目だし、ボトムアップ的な区民の自発的な協力の形が理想とするところだと思います。


5、20年後のその先の視点も落とさぬこと

 20年たって、また、つぎはぎ的に20年先を作るのではなく、区民福祉の方向性はそんなにそれることはないのだから、100年後なり、長い将来も見据えた20年後をつくること。

以上


 今後も、各分科会を、私もなるたけ傍聴し、検討状況をお伝えしていきたいと思います。

 中央区の基本構想検討審議会の進行状況と同時並行的に、皆様と、20年後の中央区を考えていきましょう。













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立憲主義を学校でいかに子ども達に教えるか。「憲法で重要な主語は何かな?」

2016-05-17 12:36:27 | 日本国憲法

 現在の日本国の内閣総理大臣でさえ、きちんとご理解をしていない「立憲主義」という概念について、子ども達に教えていくことは、たいへん難しいことかと思います。
 しかし、立憲主義を理解しない国会議員にこれ以上、日本をおかしな方向に導かれてはなりませぬから、正しい政治判断を投票活動において、私たち国民の意思として示すことができるためには、やはり、「立憲主義」について教育をしていくほかないと考えます。

 立憲主義とはなにか。

 本日5/17朝日新聞の論説で、以下、田村理さん(明治大学准教授)が書かれています。


******田村理氏*******

 近年、言葉として知られてきたとはいえ、中身が広く理解されたかというと疑問です。

 安倍政権の改憲路線を、護憲派の人たちが「立憲主義を守れ」と批判しています。確かに自民党の改憲草案は立憲主義的ではない。しかし立憲主義を護憲のシンボルにするべきではありません。なぜなら、護憲だろうと改憲だろうと、立場のいかんを問わず憲法の土俵に乗って、そこで戦うべきだというのが立憲主義だからです。

 そのためには「公権力も憲法という決められたルールに従って行使されるべきだ」という合意が、もっと広がってほしい。「必要だから」といった理由で、条文はそのままでそこからかけ離れた解釈を行ったりすることも、立場のいかんを問わず避けるべきです。

****************


 では、その立憲主義を、いかに、実感をもって子ども達に学ばせるか。


 各教科書での、立憲主義の説明。

 実教出版の教科書:本文で「憲法に従って政治をおこなうべきとする考え方」と書き、さらにコラムを立てて「権力の制約」を詳しく説明

 第一学習社の教科書:「憲法によって政治権力を規制し、その濫用を防止する

 東京書籍の教科書:「憲法は権力をしばるためにある



 同論説の中で、高橋朝子さん(東京都立戸山高校教諭)が、立憲主義の教え方を書かれています。


*******高橋朝子氏******

 生徒たちには「憲法と法律はどう違うか、わかる?」と問うところから始めます。道路交通法などを例に「法律は私たちの生活がうまく進むためのルールで、国民を規制したりするね。では憲法で重要な主語は何かな」と考えさせると違いがわかる子が出てくる。さらに話し合いをさせると「ああ、そうか」と。答えは国民です。

 国民がもっている様々な権利を確保するために、「憲法とは権力の濫用(らんよう)を防ぎ、コントロールするものだよ」と立憲主義を説明すると、「へー」っていう顔をしています。わかる子はわかります。

 知識にとどまり、本当の意味ではわかっていないかもしれません。でもいつか何かの時に思い出してくれればプラスになるので、教えた方がいい。憲法を掲げている国である以上、大事にしなければならない考え方だと思います。

*****************


 社会科での日本国憲法の授業において、各人権保障とともに、きちんと立憲主義が教えられていきますことを、期待致しております。


 参照の朝日新聞記事:
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12360422.html

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