軍事攻撃の話が現実化してきており、事態が緊迫しているため、メモします。
英国会(下院)は、軍事攻撃を否決。
シリアへの軍事攻撃を容認する動議⇒反対285、賛成272の反対多数で動議を否決
吉村作治 @SakujiYoshimura
いよいよ欧米軍によるシリアへの攻撃が始まるようです。目標はシリア軍の中枢らしくシリアも国連の施設から人員を脱出させているようです。化学兵器を使った証拠を持って国連調査はシリアを出たそうです。こうした状況を見ていて変だと感じませんか。ここまで冷静にできるなら何か他の手はないのか。
オルタナ編集長 @setsumori
米国内でも賛成は少ない。日本人も反対すべき@SakujiYoshimura いよいよ欧米軍によるシリアへの攻撃が始まる。シリアも国連の施設から人員を脱出させているようです。化学兵器を使った証拠を持って国連調査はシリアを出たそうです。ここまで冷静にできるなら何か他の手はないのか。
Youhei Kabasawa @ykabasawa
安倍首相は化学兵器使用は「いかなる場合でも許されない」と言うが、「いかなる状況下でも」核兵器を再び使わせないと訴える「核兵器の人道的影響に関する共同声明」に日本は加わらなかった。明らかに矛盾している。無差別殺傷能力を持つ化学兵器と核兵器の使用はいずれも決して許されない。琉球新報
******毎日新聞*************
http://mainichi.jp/select/news/20130830k0000e030173000c.html
シリア:英下院、軍事攻撃容認動議を否決
毎日新聞 2013年08月30日 07時28分(最終更新 08月30日 11時35分)
【ロンドン小倉孝保】シリアの化学兵器使用疑惑で、英国会(下院、定数650)は29日夜(日本時間30日朝)、シリアへの軍事攻撃を容認する動議について投票を行い反対285、賛成272の反対多数で動議を否決した。与党からも反対した議員が多数出た。キャメロン首相は「動議に従って行動する」と述べ、ただちに英国が軍事攻撃に参加するのは難しい情勢だ。
******産経新聞**********
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130830/amr13083012480009-n1.htm
米「単独で軍事行動」も 英は与党にも慎重論あり断念
2013.8.30 12:47 (1/2ページ)
【ワシントン=小雲規生、ベルリン=宮下日出男】化学兵器の使用疑惑で、シリアへの軍事行動の準備を急ぐ米国のオバマ政権は29日、連邦議会に対して状況を説明し、化学兵器使用の証拠を示して武力行使に支持を求めたもようだ。一方、英下院は同日、軍事行動への英軍参加を認める政府議案を否決。これを受け、米政府当局者はCNNテレビに対し、米軍が「単独での行動」に踏み切ることもあり得るとの認識を表明した。
英下院での政府提出議案は、英国のキャメロン政権が軍事行動への英軍の前提として採択をめざしていた。軍事介入に反発する野党労働党のほか、与党内からも慎重論が相次ぎ、29日の採決では賛成272、反対285で否決された。キャメロン首相は否決後、「軍事行動を望まない議会の意思が明確になった。政府はそれに従って行動する」と述べた。
CNNによると、米政府当局者は英下院の判断を受けて「米国は必要な判断を下す」と述べ、英国抜きの単独行動についても「可能性がある」とした。アーネスト大統領報道官はこれに先立つ会見で「大統領は米国の国益を守る責務がある」と述べ、英国などの動向に関わらず行動をとる可能性を示していた。
米国内でも、武力の行使を含む対応について議会との調整が進んでいる。オバマ米大統領は29日、ベイナー下院議長(共和党)と電話会談した。オバマ氏は、シリアのアサド政権が国際規範に反して化学兵器を使ったことは、米国を含む国際社会への脅威であり、アサド政権は責任をとらねばならないとの立場に理解を求めたとみられる。
またケリー国務長官、ヘーゲル国防長官らは同日、上下両院議員に対する電話会議を開き、シリア問題について説明。化学兵器が実際に使用された証拠や、反体制派は化学兵器を使用する能力がないことなど、米政府の判断の根拠を伝えたもようだ。
米政府当局者は同日、米海軍が5隻目の駆逐艦を地中海に増派し、シリアへの巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃が可能な地中海東部に展開中であることを明らかにした。シリア政府軍は、ロシア製の超音速地対艦ミサイル「ヤホント」を配備しているとみられ、地中海の米軍艦艇はこの射程圏となるシリア沿岸から距離を置いているもようだ。
国連の潘基文事務総長は同日、化学兵器使用関する国連調査団が、31日朝までにシリアを離れることを明らかにした。
**********朝日新聞*******
http://www.asahi.com/international/update/0830/TKY201308300050.html
英の離脱、オバマ政権に痛手 シリア単独介入なお模索
【ロンドン=伊東和貴】シリアでの化学兵器使用疑惑を巡り、英下院の臨時議会は29日夜、アサド政権への武力行使に道を開く政府提出の動議を反対多数で否決した。これを受け、キャメロン首相は武力介入を断念する意向を表明した。対シリア軍事行動で最大のパートナーを失った米国にとっては大きな痛手であり、オバマ政権は今後厳しい決断を迫られることになる。
緊迫シリア情勢
米国は現時点では、単独での介入もなお視野に入れて準備を進める構えだ。米ホワイトハウス国家安全保障会議の報道官は朝日新聞の取材に対し、「オバマ大統領は米国にとって最善の国益が何かを考慮して決断をするつもりであり、米国の核心的な利益が危機にさらされていると信じている」と述べた。
ただ、国連安全保障理事会の決議がロシアや中国の反対で得られそうにない中で、複数国での軍事作戦は国際協調の姿勢をアピールするために極めて重要だった。同盟国の中でも「特別な関係」と形容される英国の離脱は、今後のオバマ政権の軍事作戦や外交努力に大きく影響しそうだ。
**********WSJ**********
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323779204579045971761505420.html
2013年 8月 31日 13:40 JST
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シリア化学兵器使用の証拠はどの程度信頼できるものなのか
By SIOBHAN GORMAN
情報の専門家は30日、シリアが今月21日にダマスカス郊外で化学兵器による攻撃を行ったとする米国政府の情報分析について、信頼できる可能性が高いとの見方を示した。
2000年から04年まで米中央情報局(CIA)副長官を務めたジョン・マクローリン氏は米政府の分析について、「非常に強力な評価」と述べた。同氏によると、「情報コミュニティーでは徹底的に議論されないかぎり、『high confidence(強い確信)』とは言わない」という。情報機関は調査結果の確信の度合いを高・中・低で表す。
特に03年にイラクに関する情報活動で失敗して以降は「強い確信」という言葉が「安易に使われる」ことはないとマクローリン氏は言う。しかし、同氏は政府の分析結果の中に、米政府はシリアによる化学兵器の使用を強く確信しているが、それを確認するには至っていないというただし書きがあることを指摘した。
マクローリン氏によると、慎重な扱いが求められる情報は、確認されたり議論の余地のない証拠が得られたりすることがめったにないという。同氏はシリアの場合、物理的なサンプルかシリアの政権関係者の自白が証拠である可能性があると話している。不確実な「要素は常に存在しており、今回のケースではわずかながら」そうした要素があると述べた。
シリア政府の化学兵器使用に関する米評価報告書(要旨)
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05年の国家情報局(DNI)創設後に情報分析の見直しを担当したトマス・フィンガー氏は政府の分析について、証拠が裏付ける事態を誇張したり過小評価したりしないように慎重に言葉を選んだもののようだと述べた。
フィンガー氏は「政府は決定的な証拠があるとは主張していないようだ。状況証拠や論理に基づいた判断だ」と述べた。「政権は多くの情報を入手していること、そのかなりの部分に信ぴょう性があると考えていること、情報は一貫していて筋が通っていて、事態の論理に合致すること、政権が別の説明も検討したこと。これらのことと矛盾しない言葉が選択された」という。
それでもシリアの化学兵器使用に関する主張は説得力があるとフィンガー氏は言う。米政府は分析に基づいて判断を行う一方で、主張は「状況(証拠)以上のもの」に基づいているという。
また、政策立案者は情報だけに基づいて対応を決めるべきではないとくぎをさした。
「このプロセスを動かすのは情報コミュニティーではない。情報コミュニティーの役割は政策決定者に情報を提供することだ。証拠が十分に確かなものであるかどうかを判断するのは政策担当者である」とフィンガー氏は述べている。
フィンガー氏は今回のケースでは、分析は単独で政府に何らかの行動をとらせるようなものではないとの見方を示した。
それでは、シリア政府が化学兵器を使用したとする米政府の主張の証拠の確度はどのくらい説得力があるものなのだろう。ウォール・ストリート・ジャーナルは米政府が挙げた証拠について独自に評価を行った。
証拠:シリアの高官が8月21日の政権による化学兵器の使用に言及し、国連調査団が証拠を見つける可能性について懸念を表明した通信記録がある。
強みと弱さ:政権の関与を直接的に示唆する証拠。しかし、傍受内容は公開されなかった。
証拠:攻撃が行われる前に化学兵器の担当者が化学兵器を合成する区域でガスマスクを着用して活動していることがわかった。
強みと弱さ:具体的で、政権の関与を示しており、人的情報活動、通信、映像に基づいている。しかし、状況証拠だ。
証拠:衛星からの映像やその他の詳細が開示されない種類の情報によると、政権が支配している地域からのちに化学兵器による攻撃が報告された地域に向けてロケット攻撃が行われた。
強みと弱さ:信頼できる視覚的な証拠ではあるが、状況証拠である。また、政権の報告書では視覚的な証拠以外の証拠について説明していない。
証拠:情報活動によると、シリアの化学兵器担当者は8月21日午後に活動をやめるよう指示を受けた。
強みと弱さ:政権の指示を示しているが、情報活動の性質が説明されておらず、単独で評価することはできない。
証拠:100本のビデオ映像に神経ガスにさらされたときの症状と一致する身体症状が映っている。反政府勢力にはこれほど多くのビデオ映像をねつ造する能力がない。
強みと弱さ:視覚的な証拠ではあるが、神経ガスによる症状とは断定できない。
証拠:現地のソーシャル・メディアで化学兵器による攻撃について報告され始めたのは8月21日午前2時30分で、化学兵器が搭載されたロケットについて複数の報告があった。
強みと弱さ:現地の目撃談は一連の事態のタイミングと一致している。しかし、証拠は自己申告に依存しており、物理的な確証に基づくものではない。
証拠:ダマスカス地区の3つの病院が神経ガスの症状と一致する症状のある約3600人の患者を受け入れた。
強みと弱さ:医療専門家による目撃談だが、物理的な証拠ではなく自己申告に依存している。