「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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防災拠点医療救護所体制強化:医師等参集、本部と「総合防災システム」で情報共有、「災害薬事センター」による医療資器材一括管理

2024-09-20 11:51:15 | 防災・減災

 災害時の防災拠点に開設される医療救護所の体制強化について、現在の区の取り組みを、2024.9.19中央区議会第3回定例会一般質問で確認させていただきました。


小坂:

 2024年9月『地域防災計画(令和6年修正)』版が発行された。6月補正での自助をうながす防災グッズカタログギフト配布、9月補正での乳幼児用捕食、ストーマ資材など新たな備蓄物資の防災拠点への配備など積極的な予算付けに敬意を表する。

 負傷されたかたがたを治療することや、避難生活が長引き風邪をひかれた方への治療など様々な医療的なニーズが避難所では生じる。能登半島地震発災後、6日目に奥能登のある自治体の避難拠点となる小学校へ医療支援に入ったが、DMATの本格支援がようやく始まったところであった。数日は要するDMATの到着を待つのではなく、地元の医療関係者で救護所運営を開始し、発災直後から負傷者への対応を開始すべきと考える。

①『地域防災計画』においても、各防災拠点で医療救護所を開設することとなっているが、実際に、防災拠点に医師、看護師、薬剤師、歯科医師等医療従事者が参集する体制はできているか。

②実践的な運用ができるためには、医療従事者相互間、防災拠点運営委員と医療従事者間の日ごろから顔の見える関係性づくりが必要である。どのように関係性づくりを促していくのか。

③福祉避難所でも、医療を行える体制整備が求められる。その管轄エリア内の福祉避難所での医療ニーズが防災拠点に集約され、防災拠点での医師等が対応に駆けつけることが実際にとりうる手法と考えるが、どのように確保するお考えか。

④各防災拠点の避難者数、負傷者数や要配慮者数などICTを用いて随時、災害対策本部と情報共有できる仕組みの構築も求めるが、いかがか。あわせて ⑤医療資器材は希少な資材であり、災害時にそのストックがどれだけあるか各拠点で不足状況を把握し、少なくなったところへ多くある拠点から融通するなどの対応をすることで、効果的な運用が可能になる。どのような対策を講じていく予定であるか。

 

 


区長:

 医師会、歯科医師会、薬剤師会等と締結している災害時の医療救護活動についての協定に基づき、医療救護所への医師等の派遣を要請することとしており、医師会等は、区からの要請を受けたときは、各医療救護所に医師等を派遣することになっております。 

 区では、医療救護所における円滑な業務活動に向け医療関係者に応急救護連携会議や各防災拠点運営委員会に参加してもらうなど、区、区民、医療関係者が連携協力できる体制の構築を図っているところです。

 次に、福祉避難所の医療体制についてであります。

 福祉避難所は高齢者や障害者のうち、一般の避難、避難所において生活することが困難な方を対象とした2次避難所であり、医療を施す場としての想定はありません。
 また福祉避難所の利用にあたっては、まず一般の避難所において、保健師等が健康状態などを確認し、その時点で専門的な医療が必要な方は、医療機関等に福祉避難所への避難が適切な方は福祉避難所に移送することとしているため、防災拠点の救護所の医師等が、福祉、福祉避難所に赴き、医療行為に従事することもことは想定しておりません。
 しかしながら、区では、福祉避難所における心身の医療的ケアや見守りも重要であるとの認識のもと、聖路加国際大学と災害時における福祉避難所への生活相談員の派遣に関する協定を締結しており、同大学の教員等による避難者との相談や健康状態等の把握の他、その改善のための助言をいただき、必要に応じて適切な医療に繋げていく体制を講じることとしており、

 次に、災害時のICT化、ICTの活用についてであります。

 大規模災害が発生した際、迅速な初動体制の構築とともに、正確な情報収集を行うことが極めて重要です。
 そのため区では、災害対策本部運営訓練や臨時非常配備職員による防災拠点での対応訓練等を年間通じて実施日頃から災害対応力の強化に努めております。
 一方で、勤務時間外の発災では、参集職員が限られる中で、地域防災の要となる防災拠点において、避難者数や負傷者数等を速やかに把握し、避難避難者ニーズに対する支援を着実につい遂行することが求められます。
 このことから、区としては、防災拠点はもとより、災害現場や防災関係機関と、区の災害対策本部をより迅速に繋ぎ、正確な状況把握等が全庁的に行える「総合防災システム」の導入を検討しています。

 次に、災害時における医療資機材の管理についてであります。医薬品や医療機器などの医療資機材は、備蓄倉庫や各防災拠点に備蓄しております。

 発災時には、保健所に設置される「災害薬事センター」において、全ての医療資機材を一括管理することとしており、不足が生じたときは、その解消に向け、迅速に対応するため、各医療救護所、救護所間で調整するのではなく、同センターの指示のもと、備蓄倉庫から運搬する運用と指定しているところであります。

以上



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