日本各地で、貴重な建築物が壊されていく現状があるようです。
「近代建築の保存再生を考える」と題した、講演会が開催されます。
主催は、日本建築家協会 再生部会(共催:関東甲信越支部 保存問題委員会)ということです。
今、中央区でも懸案の明石小学校、中央小学校、明正小学校の改築問題にも通じるお話であり、実際に、高輪台小学校の再生のお話がとりあげられます。
たいへん参考になるお話をお伺いできると思いますので、こちらでもお知らせさせていただきます。
私も、明石小学校、中央小学校、明正小学校の改築問題に活かせるところがないか、勉強してきたいと思います。
****以下、JIAチラシより******
「近代建築の保存再生を考える」
名古屋大学大学院准教授 西澤泰彦
「持続と再生-高輪台小学校の事例」
石本建築事務所 南 知之
今回は講師に西澤泰彦准教授をお招きします。講師の西澤泰彦准教授は、河村たかし名古屋市長らと共に、2000年に愛知県立旭丘高校の校舎の建て替えに反対し、様々な活動をされました。校舎は残念ながら2000年12月に取り壊しの工事に着手し解体されてしまいました。
そのときに、名古屋地裁から取り壊しの仮処分申請を退ける決定がなされましたが、決定文章の末尾には、仮処分申請を退けることが愛知県に対して校舎取り壊しの適法性と相当性を与えるものではなく、また、愛知県が校舎の文化財としての価値を考慮せずに取り壊しをおこなうことについて苦言を呈し、愛知県と「旭丘高校校舎の再生を考える会」ならびに関係者が話し合うことを強く希望する旨の付言が記されました。
なお、校舎は、旧制愛知県立第一中等学校の校舎として1938年に竣工した鉄筋コンクリートの建築で、その後4階が増築されていました。今回は、その旭丘高校や近代建築の保存再生について語っていただきながら、公共団体である県に出された付言の意味について考えます。
また、東京都内の復興小学校の改築が今、進もうとしています。西澤准教授のお話の後に、高輪台小学校の再生について、設計を担当した石本建築事務所南知之氏から、再生事例についてお話いただく予定です。お話の後、ディスカッションを行います。また、会場で簡単な懇親会を予定しております。
西澤泰彦(にしざわ・やすひこ)
1960年生まれ
1983年名古屋大学工学部建築学科卒業
1985年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了博士課程進学
1988~91年中国政府給費留学生として清華大学建築学院留学
1992年豊橋技術科学大学建設工学系助手
1997年名古屋大学大学院工学研究科助教授
2001年名古屋大学大学院環境学研究科助教授(配置換え)
2001~03年内閣府政策統括官(科学技術政策担当)付参事官補佐併任
現職 名古屋大学大学院環境学研究科准教授
財団法人博物館明治村評議員
名古屋市広告・景観審議会委員
著作など 『海を渡った日本人建築家』彰国社、1996年 『図説「満洲」都市物語』河出書房新社、1996年以上の2冊により第3回建築史学会賞(1999年)受賞
『日本植民地建築論』名古屋大学出版会、2008年、などにより、2009年日本建築学会賞(論文)受賞。
近著として『日本の植民地建築』河出書房新社、2009年。また、旭丘高校校舎再生運動を記した、旭丘高校校舎の再生を考える会編『消された校舎―旭丘高校校舎建て替えてんま記』風媒社、2005年、がある。
南 知之(みなみ・ともゆき)
株式会社石本建築事務所 プロジェクト推進室 総合計画統括部長
JIA登録建築家
2010年1月22日(金)18時より
会場:JIA館 1階 建築家倶楽部
渋谷区神宮前2-3-18
資料代1000円
懇親会費500円
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