言わずもがなではございますが、土壌汚染対策を怠った豊洲新市場は、『東京都卸売市場整備基本方針』(2016年9月13日東京都卸売市場審議会 答申)に反しています。
***********東京都ホームページ******
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/gyosei/pdf/gyosei/07/siryou73/08.pdf
第5 東京都における卸売市場の公共的役割
東京都の卸売市場は、都民に対し、生鮮食料品等を円滑かつ安定的に供給するための基幹的インフラとして、極めて公共性の強い役割を担っており、その重要性は変わるのものではない。
今後の市場づくりに当たっては、すべての市場関係者が卸売市場の公共的役割を十分に認識し、取組を進めていく必要がある。
1 基本的役割
東京都における卸売市場の公共的役割については、第9次東京都卸売市場整備計画において、下記の3点が挙げられている(図27参照)。
⑴ 都民の食生活の安定を担保
卸売市場で取り扱う生鮮食料品等は、日々の必需品である一方、生産段階で天候等の影響を受けやすく、供給が不安定である。また、商品の劣化が早く、品質低下により商品価値が短期間に失われる。卸売市場は、こうした特徴がある生鮮食料品等について、多種多様な品目を大量に集荷し、生産者と量販店等の実需者のニーズを調整することでリスクを分散し、それぞれの事業継続を可能としている。これは、生産者と実需者との直接取引のみでは実現困難なものであり、都民が豊かで安定した食生活を送る上で不可欠である。
また、卸売市場は、市場見学や各種の講習会等を通じて食育・花育等に貢献しているほか、多様な食材や食に関する情報等を提供し、食文化の一翼を担っている。
⑵ 都民の食の安全を確保
卸売市場では、そこで取り扱う生鮮食料品について、衛生管理の徹底や品質の保持を図るため、法令等の適切な運用や必要な施設整備がなされている。これらにより、卸売市場は、都民の食の安全確保において極めて重要な役割を果たしている。
⑶ 生産者・実需者がいつでも利用できる開かれた取引の場
卸売市場は、生産者や実需者が必要なときに必要に応じて利用できる開かれた取引の場である。生産者は卸売市場を利用することで安定した出荷が可能となる一方、実需者は誰もが多種多様な商品を必要な時に調達できるといった利便性を備え、さらに卸売市場は情報集積・交換の場ともなっており、きめ細かな生鮮食料品等供給を行う社会的インフラとしての役割を果たしている。
なお、築地・大田・食肉といった市場は、全国の商品価格形成をリードする建値市場5-1)としての役割を実質的に果たしている。
これらは、東京都の卸売市場の基本的役割として、現時点においても重要であり、今後も着実にこれらの役割を果たしていく必要がある。
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