岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

特定財源は、国交省OBのための「特定財源」だった。

2008-03-11 20:11:37 | 国民と国会と政治
昨夜は、TVタックルで東国原知事が特定財源擁護をさかんに
訴えていたが、違和感はなかっただろうか。
私は違和感があった。
宮崎の道路が足りないかどうか、私にはわからない。
宮崎県の知事が、道路財源を欲しがるのはよくわかるが、
宮崎のため、宮崎のため、と訴えるのには、薄っぺらさを感じた。
それは、今や、東国原知事の発言が、ひとつの県の代弁者だけで
あってはならないと思っているからだが。

彼が宮崎知事に当選して、東京に凱旋してテレビに出演した折に
番組の司会者であった明石家さんま氏が彼に投げた言葉はよく
覚えている。
「あんたは宮崎がえかったらそれでええんか」。
その時は、彼は「まずは宮崎から」と答えていたが、
今はその言葉は通じない。

「せんたく」を担ぐなら、今の考えでは無理だ。

今夕の毎日新聞では、
「道路財源」法人 天下り年収最高2100万円
50団体すべてに国交省OB
とある。

特定財源は、国交省OBのための「特定財源」でもあったのだ。
このような財源の使われ方をしていることが明らかになったのも、
「特定財源」論議が続けられているからだ。
今までは、ろくに論議することもなく暫定が継続した。
その間に、特定財源の一部は中央官僚の財源に成り果てていたのだ。

このような税金の使われ方が明らかになって、
このまま10年間の延長が許されるほど、国民は甘くないと思う。
私はそう思いたい。

年収200万円以下の方が、日本に1000万人おられるのに、
その10倍の給与を中央官僚OBというだけで貰えるのである。
おかしいとは思わないのだろうか。

小田実の遺言の「世直ししろ」は、このことでもある。
いまのままでは、中流は没落するだけではないか。
中流が没落してしまえば、日本の戦後の成果は
普通の市民には残らない。
そのことを彼は訴えていた。

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