いろいろテーマが多い映画です。
なので感じたこともいろいろあります。もう少し書いておこうと思います。
ロケ地はイタリア・アルプスとトリノそしてネパールです。
ヨーロッパ・アルプスといえば、やはりスイスですが、オーストリアやフランスさらにドイツ、スロベニアにもまたがっています。
イタリア・アルプスは日本にはあまり馴染みはないかもしれませんが、まさにロックガーデンです。
地図で見てみましょう。
上部にマッターホルンやモンブランがあり国境を接しています。
でも登山基地があるのは、ツェルマット(スイス)やシャモニー(フランス)です。
イタリア側にもあるのでしょうが知りません。
その余り知られていないイタリア側の風景がこの映画で堪能できます。
山麓に住む人々は酪農で生計を立てていたのですが、今はもう廃れてしまっています。
男たちは仕事がないので街に出稼ぎに出かけてしまうのです。
日本と同じです。
しかし山の民であるブルーノは街に馴染めません。山で暮らしています。
都会暮らしのピエトロは山を歩き回る体力は持ち合わせていません。
その二人が今は廃屋となっている山小屋を夏の4週間で建てようということになります。
徒歩でしか行くことのできない山奥の山小屋です。
建築材料は馬の背に載せて運ぶしかありません。
材料は石と木です。
このシーンでは倉本聰さんの『北の国から』とイメージがダブります。
極寒の地で生き延びるには積雪にも耐える丈夫な住居が必要です。
廃屋を撤去したり使える資材を再利用したりして建てていく過程も似ています。
最初は毎朝、村から2時間かけて山小屋まで来ていたのですが屋根ができるとブルーノは時間がもったいないと小屋に籠ります。
もちろん電気や水道はありません。
ピエトロが住むのは無理です。
彼は1人で馬2頭を連れ毎日往復することになります。
限られた期間の中ですが、若者は心身ともに鍛えられていきます。
もう都会人ではありません。
岩山をかけ登っても息が切れない頑強な身体を作り上げてしまいました。
このシーンは映画『ローキー』の階段を駆け上がるシーンを思い浮かべました。
この人体改造の話は主要なテーマではないかもしれませんが、観るものを高揚させます。
もう少し後になりますが彼はさらなる高みであるヒマラヤを目指すことになります。
今日はここまでです。
お読みいただきありがとうございました。
ウクライナに平和を!