北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

バスに乗り遅れた訳

2007-02-13 23:56:13 | Weblog
 市内は除雪の作業者が大活躍です。そろそろ今年の雪の山も越える時期が近いのです。

【意味ある時間】
 仕事が終わって、庁舎から出たところで携帯電話を置き忘れたことに気づき、取りに戻りました。

 その5分のロスのために、最終の一本前のバスに乗ろうとしたのがほんの十秒の差で乗り遅れて出発されたのでした。

 うー…

 最後のバスは夜23時発で、25分も待たなくてはなりません。

 ちょっとがっかりして、暖かい場所を求めてとぼとぼと歩き始め、駅の構内に向かいました。

 そこで構内に張り出されている飲食店の紹介コーナーをぼんやり見ていたところ、地下鉄からスーツケースを持った数人のグループが上がってきました。

 日本人っぽい顔をしていますが、何かを探してうろうろしています。いかにもホテルが分からない、という雰囲気に満ちています。

 女性3人がスーツケースの番をしていて、男性二人があちこちをビルの中を覗いていますので、勇気を奮って声を掛けました。

「Hi, where would you like to go?」

 すると私が声を掛けた男性はニコッと嬉しそうにして「Aa, JR tower hotel..」と応えました。やっぱり!駅構内からだとJRホテルは分かりづらいのです。

 そこで「OK, I'll take you」と言って、ホテルまで案内をしました。

 どちらから来たのですか?と訊くと「香港から」とのこと。その男性は今回が初めての北海道への旅なのだそうです。

 無事にフロントまで案内して、「Have a nice trip!(良い旅を)」と言って分かれました。一行も嬉しそうにしてくれたので、寒かったけれどこちらの心は暖かくなりました。

 そこで始めて、さっきバスに乗り遅れた訳が分かりました。まさにこのために、私はバスに乗っては行けなかったということなのでしょう。
 携帯を忘れたことも、そういうことの布石だったのでしょう。そしてそういう縁ならば、その縁になだれ込むまでなのです。
 

 始めて北海道を訪ねてくれた香港からのゲストにとって、この旅が良い思い出に満ちたものになってくれれば幸いです。

 必要なのは語学力ではなくて、ちょっとした勇気と笑顔なのですね。

 バスに乗ってから、(しまった!どこへいくのを楽しみにしているか、とかもっと訊いておけば良かった)とほぞをかみました。

 やっぱり私もだいぶ緊張をしていたのですね。修行が足らんなー

    *   *   *   * 

 東京の電車の駅で飛び込もうとする女性を助けようとした警察官の方が亡くなられたとの報が伝えられました。

 「そこまでするのか」という声は別にして、こうした献身的な行為に対して社会は最高級の賛辞を送らなくてはならないと思います。

 慎んで哀悼の意を表します。   合掌 
コメント
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