北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

まちに投資する

2007-04-12 23:29:15 | Weblog
 今日もまだ少し気温が低め。まだ杉花粉が飛びまくっていて、鼻がむずがゆいですぞ。

【まちに投資する意味】
 私の所属する部所は、都内23区を主な対象として、昔ながらの賃貸住宅の管理やまちづくりなどを行っています。

 しかし、かつては国策を実行する部隊として設立された旧公団などの外殻団体は、天下り先であるとか、特別会計が世の中に見えづらいなどといった批判を随分あびました。

 そのため組織を大幅に改革して独立行政法人となったのですが、それでもやはり、「民間にできることは民間に」という政府方針の下では、実施できる業務が極めて限られるようになってしまいました。

 そんな中、今日の午後は都内のめぼしい地区におけるまちづくりの戦略を、トップも交えて自由に意見交換しようという会合が開催されました。

 池袋や新宿、渋谷…などなど、都内ではあちらこちらでまだまだ都市開発が進んでいるのですが、その現状を語りながら、今後のあるべき都市のエリア論について意見が交わされました。いや、なかなか面白い議論でした。

 特に面白かったのは、それぞれのエリアの顔について。

「渋谷といえば、なんとなく文化らしさが浮かび、新宿といえば賑わいが浮かぶけれど、池袋にはこれだ、という顔がないね」という意見が出ました。

 それに対して、「結局池袋に元気がないのは、西武の拠点なのに、その西武に元気がないから、投資する人がいないのだ。プロデューサーと呼ばれる人が重要で、以下に魅力的なプランを示して、投資してくれる企業を探し出せるか、が浮沈の鍵だろう」という意見も出ました。実に面白い。

 トップからは、「森ビルが(港区の)六本木に六本木ヒルズを建て、しかも今なお港区内に投資をし続けているかを考えたことがあるかい?彼らは良好なビルを建てることで港区の品格を上げて、その港区に既に持っている資産の賃料や価値を上げている、ということなんですよ」

 「東京を界隈の集合にしたいね。界隈は都心に近いほど小さくて、郊外に向かうと大きくなる。まちの顔はあまり広くない方がいいよね」 

 うーん、実に含蓄のあるお話しです。

 都市が生きている、という実感が湧いてきます。しかし同時に、我々が相手にしているのは死んで動かない都市ではなく、生きていて動いている都市だと言うことの実感も伴います。

 死なないように活かすということですから、手術のようなことなのかもしれません。

 生きている都市とは何か。考えさせられますね。 
コメント
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