北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

遠くへ行くには

2007-04-16 23:25:43 | Weblog
 昼前から小雨の降る寒い一日。今週はお天気があまりよろしくないようです。

【遠くへ行こうとすれば】
 こちらへ異動してから早くも二週間が経過しました。

 単身赴任は二年ぶりということで、手探りで勘を取り戻しながらひとり暮らしの生活をしています。

 まずは生活のリズムを作ることが大事。朝何時に起きて、夜は何時に寝るのか。

 また週の中でどのタイミングで洗濯をしたり掃除をしたり…、というリズムを少しずつ作り出しています。

 住む土地や職場環境など、初めてのものがあったときには虚心坦懐に受け止めて、まずは地の利を得ることも大切です。そういう基礎を充分に作り上げてから活動の範囲を広げたいもの。

 そのため、駅から職場までの道筋などは、一番短いコースを毎日同じように歩くよりも、いろいろな機会に歩いたことのない道を歩くように心掛けています。

 そんなことを繰り返していると、思いもよらないところで道と道が頭の中で繋がって、そこで世界が広がることは良くある話。

 どこかへ行って引き返すときも、同じ道を通らずに遠回りでも敢えて違う道を歩いてみたいものです。もう二度と通ることのない道を歩いているかも知れません。

 人間、慣れないことをするのは面倒くさかったり消極的になりがちですが、敢えてそこへ飛び込むという意識を強く持ちたいものです。しかし、そんな意欲があるうちは精神も若いけれど、物事が面倒くさくなって保守的で安全な方向に考えが行き始めたらご用心。脳の老化と衰えが始まっている前兆に違いありません。

    ※    ※    ※    ※

 いささか趣旨は異なりますが、佐藤一斎先生の「言志四録」の四巻目が「言志耋録(てつろく)」。

 この中に「遠方に行くもの正路を歩め」とありました。

 曰く、「遠方に歩を試みる者、往々正路を捨てて捷径に赴き、あるいは謬(あやま)りて林莽(りんもう)に入る。嗤うべきなり。人事多くこれに類す。特にこれを記す」

 遠くに歩いて行こうと思う者は、しばしば正しい道を通らずに、近道を行こうとして、あるいは誤って林や草むらにはいってしまうことがある。実に笑うべき事である。人生の事柄についても、これに類することが多い」というのです。

 近道はだめなんですな、やっぱり。
コメント (2)
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