北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

稚内へ行ったら「まるみ寿司」へお行きなさい

2015-04-04 23:14:51 | Weblog

 稚内へ転勤になります、と言ったとたんに各方面から、「それならここの居酒屋へ行ってください」とか、「ここのお店にぜひどうぞ」という情報が山のように押し寄せてきました。

 それらをすべてこなすわけには行かないので、少しずつ世界を広げていこうと思いつつ、今夜は特に「ぜひ"まるみ寿司"へ行って下さい」と言われていたことを実行して妻と二人で出かけてきました。

 "まるみ寿司"さんは南稚内近くのオレンジ通りと言う繁華街にあるお寿司屋さん。「カウンターで良いですか」と言われて望むところと妻と二人で出かけていきました。

 ネットで見るとお話好きのご亭主ということでしたが、情報にたがわず、実に客あしらいの上手な方で実に生き様が私と合う方でした。

「お客様と話していてお伝えしたいことはたくさんありますが、お客様から知らないことを教えていただくのは実に楽しいです」

 好奇心をフルに発動して、客と自分を互いに高め合おうという姿勢が実にすばらしいと思いました。

「私は稚内出身なんですが、最初は日産自動車へ就職したものの、いろいろなご縁をつないでいるうちに、おやじの後をついでこの寿司屋を営むことになりました」

 ご亭主は札幌の寿司屋で修業をしたうえでこのまるみ寿司を継いだとのこと。

「ある時に素晴らしいイモ焼酎に出会ってしまってからは、その魅力に取りつかれてしまいました」と言います。

 全国には三千のイモ焼酎の種類があるそうですが、それらを大体味わった中で、手に入るお薦めの瓶を『趣味で(笑)』並べて客に提供してくれています。

「はあ、では一番芋くさいお勧めは何ですか?」と言うと、「『鷲尾』ですね。これはもう最高ですよ」

 そこから始まって、濃いイモ焼酎をぐんぐんいただくことになり、無上の幸せの極致。


 ご主人とぽんぽんと話が弾む雰囲気を通じて気が付いたのは、(これって、バーのバーテンダーのもてなしと同じだなあ)ということ。

 刺身を出したり寿司を握ったりしながら客の様子に気を配り、客からの質問や話題に的確な返しをして客を楽しませるというのは、単なる話し好きと言うのではなく、かなり高度な客あしらいの手練れです。

 お寿司屋さんでカウンターへ座ることの楽しさを改めて知ったひとときとなりました。


       ◆  


 実に楽しいなあ、と思っていたところへ、「こんちわ」と入ってきたのはなんとわが職場の若手の二人連れ。しかも、「あ、小松さんですか」と一気に素性がばれてしまいました。

 しかしなかなか職員と直に話す機会などないかなで、稚内の深い情報や特に釣りの話で盛り上がり、実に楽しい出会いになりました。

 海釣りからフライまで宗谷地域の釣り事情のディープな情報から熊対策まで幅広い話題で、あっという間に4時間が経過。こんなに時間が経つのが短いと思えたのは久しぶりです。
 
 チェーン店ではない、一軒個点の魅力を存分に味わった「まるみ寿司」さん。妻も「稚内へ来る楽しみが増えた」と大喜びでした。

 あまり話に花が咲きすぎて時間が過ぎてしまい、「最後にお勧めのお寿司を少し握ってください」とお願いして出てきたのは、見慣れない巻物二種類。

 一つはマグロと行者ニンニクの醤油漬けで、もう一つは山ワサビのすりおろし巻き。

「スタミナ巻きと涙巻きです(笑)」というご亭主のお薦めのお寿司に文字通り涙した二人でした。

 個性ある稚内のお店を回る楽しみのしょっぱなが「まるみ寿司」さんというのは素晴らしい出会いで、若手たちとのふれ合いも楽しい時間。

 稚内を楽しむには良いスタートが切れました。


 

コメント
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