昨夜は紋別に泊まって、今日は朝から流氷観光の予定…でしたが、朝九時に予約したガリンコ号の乗り場へ行くと、「今日は流氷は見られません」という無念の看板が。
「船に乗れば、遠くに肉眼で見れるなんてことはありませんか」
「残念ですが見られません」
必死で食い下がってみたものの自然の現象には勝てません。
今日の流氷は岸から20kmほど沖合にあるのだそうで、朝六時の便だけは航行時間を延長してなんとか流氷までたどりついたようでしたが、二便以降は流氷までたどりつけないんだそう。
せっかく便の予約までしましたが、今回は乗船をキャンセルして(いつになるかわからない)次のリベンジを期すことにしました。
港から出てゆくガリンコ号を見送る空しさよ。
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流氷を生で見られなかった代わりに、紋別港近くにある観光施設として、『紋別オホーツクタワー』と『オホーツク流氷科学センター』を見学して、流氷を思い切り勉強してきました。
流氷の始まりから成長、終焉という一連の変化や周辺の生き物情報など、ただ流氷を見るだけよりもずっと勉強にはなったかもしれません。
流氷の姿は、オホーツクタワーの望遠鏡で水平線近くの白い筋をわずかに見ておしまい。いつかこの目でみてやるぞ。
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夜に北防波堤ドーム近くで開催されている「最北わっきゃないと」を見にまちなかまで出てきて、ついでに近くのバーで一杯。
「昨日は紋別まで流氷を見に行ったんですけど空振りでした」というと、バーのマスターが、「流氷ですか、昔はこのあたりもたくさん来ましたけどねえ」と懐かしそうに言いました。
「流氷が来ますと、そのまえに船が稚内港へ避難して来たり、その次には稚内の船も抜海へ避難するという船の移動が起きたんです。そんなこともまちのにぎわいになりましたがね」
「へえ、流氷にまつわる経済効果も様々ですね」
「そういえば、流氷をもらったときなんか、それを削って形にして"流氷オンザロック"なんてやって喜んでいましたね」
「ああ、それはうらやましいなあ」
「ところがそれは一回こっきりでしたね」
「どうしてです?売れそうですけど」
「流氷の氷って決してきれいじゃないんですよ。藻だとか海の中のゴミなんかも混じっているんです。だから流氷の氷が融けていくとグラスの中がゴミだらけで、二度とやりませんでした。ロマンはありましたけどねえ(笑)」
流氷は見て楽しむのが一番なのかもしれませんね。よし、リベンジだー!