北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「そんなことがありましたか」 ~ 昔の姿勢が今になって問われます

2019-10-10 23:48:53 | Weblog

 

 快晴の北海道で今日と明日は、襟裳方面から帯広へ抜けるルートで挨拶回りの出張です。

 北海道は広いので、札幌を起点とする一泊二日ではなかなか全道は回りきれませんが、地道に足跡を残してゆきましょう。


    ◆


 今日は国道の維持事業に携わる会社を訪問してご挨拶をしてきました。

 こちらは、数日前に訪問の約束を取ろうと電話をしたときに、「初めまして、前田道路の小松と申します…」とこちらの身の上を説明したところ、「あのう、確か開発局の機械課長でいらした方ですよね。私、覚えています。どうぞお越しください、お待ちしております」と言って下さったところです。

 会社に到着してご挨拶をすると、なるほど確かにお会いしたことがあるような気がしてきました。

 応接室に通されて世間話をしていると、先方が「小松さんが機械課長だった時の思い出があるんです」と昔の思い出を話してくれました。

「実は当方で開発局さんからお借りしている官貸の除雪車がありまして、それを破損してしまったという事故を起こしたことがあったんです。ある橋のジョイント部分が"櫛の歯"ではなくて斜めに角度の付いた"一文字"のジョイントだったんです。そこに除雪車の前に斜めに取り付けている排雪板がこれまたちょうど同じ角度で、ある程度の速度で走っていたのにそこにはまって急停止するという事故でした。
 幸いオペレーターは腰を少し傷めるくらいの軽傷で済んだのですが、除雪車のブレード(排雪板)が大きく損傷してしまいました。それで(これは謝りに行かなくてはなるまい)と思って札幌の開発局さんまで謝罪に伺って、そのときに対応してくださったのが機械課長だった小松さんでした。今お顔を拝見して改めて思い出しました」
「そうですか、そう言われるとそんなこともあったような気がしてきましたが、まあお仕事をされている以上、いろいろな事故やトラブルはつきものですからね」

 そんなやりとりがあって、終始和やかな時間が過ぎました。

 お別れをしてから車の中で同行者が「皆さん、昔の話でも結構覚えているんですね」と言うので、「先方にすれば申し訳ないのと叱られるかもしれない、というので緊張もしていたのでしょうね」とそのときの心情が推し量られました。

「でも僕も詳しくは記憶していないのですが、ああして恨みごとではなく思い出話になっているというのは、こちらの応対も横柄だったり感情的になったりしていなかったということでしょうかね。よかったよかった」


 自分がどこでどう見られているか、どういう評判が立つか、などということは自分ではどうしようもありません。

 でも目の前に問題があったときに、それに対してどう対応しようとしたかという姿は自ずから積み重なって行くものです。

 目の前のことを誠実に一生懸命にやるしかありませんね。

 帯広は快晴でした。 

 

 

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