ある地方都市の金融機関の方とお話しする機会がありました。
コロナ騒ぎの余波は地方経済にどんな影を落としているでしょうか。
「地方都市だとコロナ騒動で経済的には大変だと思うのですがいかがですか?」
「業種による差が顕著に出ているし、これからも出てくると思います」
「やはり飲食と観光でしょうか」
「おっしゃる通りです。観光も、インバウンドのこれからを見越してコロナウィルス直前にホテルを建てたというところもありますし、またゲストハウスのような形態は日々の利用に酔ってお金が回っているところがありました。最初は韓国の半日騒動で客足が鈍ったことがありましたし、それに畳みかけるようにコロナでインバウンドが全滅ですからこれがかなり効いています。インバウンドの観光は戻るのがずっと後の方になると思いますからまだ大変な時期が続くと思います」
「飲食店はいかがですか」
「こちらに関してはお金はありますね。とにかく店を閉じさせまいとする意思が働いていますから。休業給付金もありますし、公庫や自治体などでも低利の融資や利子分だけ3年間支援するというという自治体もあります。なので、その気になればつなぎの資金はなんとかなるのですが、それにしても借金ですから返済の見込みがどうなるかです。無利子が切れる3年後が不安です」
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やがて話は子供や孫の話に移りました。
私が「小学生の孫がクラス内での教え合いがダメだというので驚きました」と言うと、その方には大学生の息子さんがいるとのこと。
「4月以降大学へ行ったのは入学式と教科書を買いに行った2回くらいなもので、授業はずっとリモート授業ですよ(笑)。本当ならサークルやコンパなども楽しみたい年ごろでしょうに」
「大変ですね」
「それに今は少し緩和されたようですが、4月ころは『アルバイトもしないように』という触れが回っていて、アルバイトで稼ぐこともできませんでしたからそれも可哀想でした」
コロナによる空白は社会の未来にどんな影響をもたらすでしょうか。
こういう時期が人生にあったことを後々笑い話にできる日が来ることを祈るばかりです。