北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

そんなこともだめなのか ~ コロナの余波三題

2020-06-08 22:04:28 | フライフィッシング

 

 90歳を超える義父が、先週の金曜日に自宅で転んで腰の骨を折って入院しました。

 最初は痛くて動けないなかでも安静にすればなんとかなるかと思っていたようですが、トイレに行くのに自力はおろか義母が手伝っても簡単なことではないということがわかり、急遽救急車を呼んで病院に搬送されたのだそう。

 知らせを受けた妻が「病院はどこ?」と訊きましたが、「〇〇だけど、今はコロナ対策でお見舞いには行けないよ。必要なものは看護師さん経由で渡すだけ」とのこと。

 腰の骨にヒビと骨折箇所があるのだそうですが、高齢のため手術は避けてコルセットで固定して固着するのを待つしかないとのこと。

 動けるようになってからリハビリを行って、退院までは3~4か月かかるという見立てですが、何しろ高齢なので筋肉の衰えが心配です。

 しかし見舞いにも行けないとは、コロナの余波はこういうところに現れます。


    ◆


 義父の一件で自分の親も心配になり、実家の老親を訪ねてきました。

「変わったことはないかい?」
「そうだねえ、コロナが収まってきたので閉鎖になっていた地域の会館もようやく開くようになって、麻雀大会とカラオケ大会も再開になるんだけどさ」

「どうしたの?」
「麻雀大会はいいけど、カラオケ大会の方はお弁当を取って食べるのが楽しみだったのに『会館の中での飲食はダメだ』ということで、それじゃ楽しみがないねと思ってカラオケは止めたのさ」

「ふーん、元に戻るには時間がかかるね。ラジオ体操はちゃんと行ってる?」
「行ってるよ。でもさ、女の人って世間話をするしょ、それが『三密は駄目だ』と言われるのさ。こっちは耳が遠いから近づかないと話が聞こえないんだよ(笑)」

 コロナの余波はこういうところに現れます。


    ◆


 先日娘の家族と居酒屋で久しぶりに一杯やったときに、娘が「いやあ、△△(孫)が帰ってくるなり『今日は算数が分からなかった』と言うんだよ。だから『そんなの分かっている子に教えてもらえばいいじゃない』と言ったさ」

 娘は今は退職しましたが、小学校の先生をしていたのです。

「クラスの中じゃ、できる子とまだつまづいている子の差があるから、ドリルなんかは早々とできた子に『はい、××ちゃん、あそこへ行って教えてあげて』と教えさせるんだけど、それを"ミニ先生"と呼んでたの。だからミニ先生に教えてもらいなさいって言ったら、『今はコロナだからお互いに勉強を教え合うのもダメなんだ』って言うんだよ。いやあ、それもだめかー!ってちょっとショック」

 給食の時も何も話をしてはいけない、とか、仕方がないのかもしれませんが、ちょっと神経質に過ぎるような気もします。

 しかし学校にすれば、人の子を預かって病気にさせるわけにもいかず苦渋の決断が続いているのでしょう。

 そう、コロナの余波はこういうところに現れるのです。

コメント
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