こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『いつかの岸辺に跳ねていく』加納朋子

2019-09-09 19:58:28 | 読書感想
 
森野護と平石徹子は幼なじみ。
護にとって徹子は、ワケわかんなくて面白い女の子だった。
時々、奇行に走る時があり、容姿は地味だが成績優秀。
度々、視界に入るが、恋心を持つ相手では無かった。

護視点では普通の小説なのに、徹子の視点に切り替わると世界は途端にミステリアスになり、彼女の奇行の理由が明らかになります。
そして、あまりにも非情な出来事が起こるのですが。

ジャンルで言えば、1980年代までならSFミステリに分類されていたであろうこの物語。
今なら、ファンタジーかサスペンスでしょうか?
徹子視点の初めは、とても生きづらく痛々しいものを感じましたが、最後にとても大きな救いがあったのに、ホッとしました。
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