『110番のホームズ119番のワトソン』平田駒

110番のホームズ 119番のワトソン 夕暮市火災事件簿 (文春文庫) 平田 駒

 

消防士の棉苗上亮は、現場第一の熱い男だ。
しかし、火災現場の実況見分で出会った刑事の穂村彗星でせいで、火災調査課に異動させられる事となった。

穂村は、事件の真相が解明されるまで、文字通り飲まず食わずの不眠不休で調べる男で、真実のためなら人の気持ちどころか命さえ頓着しない。
事ある毎にぶつかりながら成長していく二人は、事件の真相にたどり着くのか？

棉苗も、大概問題児なのでしょうが、穂村の方がまるきり人の血が通わないようなタイプで、この物語が終わってみても、本当に成長どころか変化しているのかさえ、信じられないくらいです。
まあ、少しは人らしくなりかけているのかな？
棉苗のほうが分かりやすくて、親しみがわきます。

バディものとして投稿された作品ですが、バディに・・・なれているのかも、怪しく感じるくらいです。
この二人、遠くから眺めているくらいが丁度いい面白さです。