prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」  新井 潤美

2007年10月19日 | 


ポピュラーな英国小説とその映画化を取り上げて、英国の階級意識が「マイ・フェア・レディ」のように「言葉」の内容よりむしろアクセントに現れているのを指摘しています。正直、こっちには英語のアクセントがどんなものなのかさっぱりわからなので、へーっそうなんですかと思うばかり。

原作と映画の比較では世界を相手にする映画化にあたってはおおむねローカルすぎる階級性の問題は水増しされることを具体的に教えてくれます。題名になっている「メリー(メアリー)・ポピンズ」が原作ではおそろしくつんけんしていて映画のようにやさしくはないことなど、典型。なぜそうする必要があるかも解説されています。