prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「大統領暗殺」

2007年11月05日 | 映画
ブッシュ現大統領が暗殺されたら、という仮定で作られたフェイク・ドキュメンタリーなのだけれど、ブッシュが排除されたからといってアメリカの支配体制が変わるわけもなく、かといって「変わらない」怖さが出ているわけでもない。

それらしいフェイクにはなっているが小説より奇な事実に寄りかかってなぞっているだけで、仮定を梃子に現実の見えない部分に切り込んでくる迫力に乏しいし、今与えられている情報もこれくらい「作られた」ものかもと思わせる触発力があるわけでもない。
「ブッシュの野郎、くたばれ」という感情から出発したのかもしれないが、その視点を逆照射するところまで考えが立ち至っていない感じで、思い付きに終わっている。
(☆☆★★★)


本ホームページ


大統領暗殺 - goo 映画

「スクラップ・ヘブン」

2007年11月05日 | 映画

たまたま同じバスジャックの人質になって知り合ったオダギリジョーと加瀬亮の不良と警官が、一般人が密かに抱えている鬱憤を晴らす復讐代行業を始める、という話だけれどどうもアタマで作った印象が強く、後半、一般人の「悪さ」を暴露するような展開も今更で、これだったら諸星大二郎の「復讐クラブ」の方がずっと面白いぞ、と思ってしまう。

細かいところで、狂言誘拐した小学生を空気穴の開いていないビニール袋に入れておいて母親が来るまで置いておくといった描写がひっかかる。そのまま窒息したらどうすんだ。
(☆☆★★★)