prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「シャレード (2002)」

2009年11月14日 | 映画
シャレード (2002) [DVD]

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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原題はThe truth about Charlieだけれど、まぎれもなくピーター・ストーン脚本、スタンリー・ドーネン監督、オードリー・ヘプバーン主演の「シャレード」のリメイク。

ヘプバーンにあたるヒロインをやっているのはタンディ・ニューマン。「ミッション・インポッシブル2」のヒロインや、「ブッシュ」のコンドリーサ・ライス補佐官をやっていた、ジンバブエ人の母とイギリス人の父の間に生まれた色の浅黒い人。さらにケイリー・グラントにあたるのがマーク・ウォルバーグ、 ウォルター・マッソーにあたるのがティム・ロビンスという凄いくらいイメージの違う配役。
ジョージ・ケネディやジェームズ・コバーンがやっていた悪役たちも、一人はアフリカ系女性、一人は東洋人という具合に「政治的に正しい」割り振りをしております。

現代に舞台を移してボスニア帰りの特殊部隊絡みの話に作り変えているけれど、これまた「政治的に正しく」あろうとしたのかどうか、余計な真似としかいいようがなく、結末も悪くいじりすぎておよそすっきりしない。
もちろん全般にオリジナルの洒落っ気は薬にしたくてもない。監督は「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミだけれど、ナニ考えてこの仕事したんでしょうね。やたらとアップ、アップで押すところだけ、羊さんに似ているけれど。

どうしてこういうフシギなリメークが作られるのか、アメリカ映画どこかおかしくなっているのではないかと本気で不安になる。
(☆☆★★)


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