prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「千年の祈り」

2009年11月25日 | 映画
アメリカ映画なのだが、少ない登場人物は中国人とロシア人ばかり。英語以外の言語の会話が多くてもいちいち英語字幕がつかないくらい。

世代の違いとアメリカになじんでいるか、つまり近代的・個人主義的な生活になじんでいるかどうかの違いがことごとに、ちょっとした生活のはしばしに出るのをきめ細かく丹念に拾っていく作り。なぜ娘の部屋にマトリョーシカがあるのか、だんだんわかってくるあたりなど。

父親の英語の下手さかげんは同年輩(70近く?)日本人以上で、文化大革命(約40年前)くらいまでは英語を学ぶ機会自体なかったのではないかと推測する。

親の「心配」の正論ゆえのウザさがよく出ている。そこで娘の方がすぐ感情的に爆発しないで抑制がきいた調子でサスペンスが持続するのだけれど、クライマックスが小説ならともかく映画ドラマとすると爆発力不足の感じ。
(☆☆☆★)


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