ギブソンはおもちゃ会社の二代目社長なのだが欝病で休職中、それがこのビーバーの口を通して勝手なことを言い出すと元気になり、というより躁転して暴走し、妻のジョディ・フォスター(兼監督)は振り回されっぱなしという、邦題とはかなり違う感じのかなりオフビート気味のコメディ。
人形を分身代わりに使って心の中の鬱積したものを吐き出すというモチーフにはアンソニー・ホプキンスが腹話術師を演じた「マジック」があったが、こちらはギブソンの口の方も堂々と動いているので人形をいじりながら勝手なことを言っているようにしか見えないのが笑わせる。
ギブソンのDVとかアルコール依存症の治療を受けたとかいう余計なことを知っているから、キレた感じが真に迫って見える。そういう計算もあってのキャスティングだろうけれど、考えてみると「マッドマックス」の昔から「リーサルウェポン」も含めて、イカれた役が多いのに気づく。
息子とジェニファー・ローレンス(オスカー受賞直後に見るのは妙な感じ)の優等生のやりとりのサブプロットはちょっと軽め。
(☆☆☆★)
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