えてしてこういう集団はリベラル的な視点から頭から暴力的な愚か者として描かれることが多いのだが、ここではファイト・クラブをコミュニケーションの場とするそれなりに誇りと規律と秩序のあるものとして描かれていて、その犠牲になる弟も復讐する兄も、対立者であるよりある程度理解している感じ。
「外」の世界もすでに時代に取り残された鉄鋼工場くらいしか産業がないアメリカの地方都市でしかなく、世界から取り残された感満載。ウディ・ハレルソンがコミューンのリーダーというより王みたい。
資本にイギリスが入っているせいもあるだろうか。
ある意味体制内でこの集団を処理しようとする保安官をアフリカ系のフォレスト・ウィテカーが演じているのがアイロニカル。
出だしでドライブイン・シアターが出てくるので、なんだか時代感覚が混乱する。
撮影が日本人の高雅暢。
オスカーに近い日本人!? マサノブ・タカヤナギ!
(☆☆☆★)
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ファーナス/訣別の朝@ぴあ映画生活
映画『ファーナス/訣別の朝』 - シネマトゥデイ