ゴア描写のえぐさは相当なもので、話は古いが「オールナイトロング」みたいな無意味で必然性を欠いているゆえの陰惨さ自体がテーマになっている感。
いじめっ子はもちろんだが、教師も傍観している生徒も、さらにそれ以外とこれだけ出てくる登場人物がほぼ全部クズという点、徹底している。
雪景色と雪の降り方、その白の中にヒロインの赤いコートが映える(「赤い影」か「ザ・ブルード」か)のが美しい。
東京から来たという設定にせよ、垢ぬけすぎているのはまあ映画だからいいか。
回想シーンの入れ方の手際が悪い上にちゃちなCGを使われるのは興ざめ。
それにしても最近の日本映画は衰退した地方都市を舞台にした秀作がかなり続くけれどもこの映画の舞台の街の過疎ぶりは本当にひどいもので、警察がまるで機能していないあたりリアリティのなさを承知の上で展開しているみたい。
カラオケ屋レンタルビデオ店すらないらしいけれどもネットやゲームはないのだろうか。時代がちょっと前の感じ。
(☆☆☆)
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