東京の風景をあそこだなと特定できるようにリアルに描くとともに、日の光や雨の効果などものすごく過剰に思えるくらい綺麗に仕上げているのだが、一方で廃墟や滅びの姿をそれらの効果が覆っているわけでもあって、「君の名は」で隕石が降ってくるあたりタルコフスキーの「ストーカー」みたいだとちょっと思ったのだが、あそこでむき出しになった廃墟感や、ここでのラストのJ・G・バラードの「沈める世界」の沈んで滅亡しかけた世界に向かいそうな予感に何重にもオブラートをかけた感あり。
廃墟や滅亡といったものはある種ロマンチックだったかリセット感をもたらすものだった時代とは明らかに時代の感性が違っていて、淡くて透明でどこか甘美な無力感を感じてしまう。
いくら新宿でも今どき拳銃がその辺の空き缶入れに捨ててあるのかな。しかもクライマックスにかけての「盛り上げ」のために強引にとってつけられた感が強くて、ストーリーの肝である天気を晴にできる能力とまるで関係ないのが、正直興を削ぐ。
それに拳銃発砲しておいてそう警察の事後の処置が甘く済むものなのかどうか、ヒロインとの関わりも含めて主人公にどうも周囲が都合がいい。
クライマックスが音楽がかかるタイミングの決まり具合そのものは見事。
「天気の子」 - 公式サイト
「天気の子」- 映画.com
廃墟や滅亡といったものはある種ロマンチックだったかリセット感をもたらすものだった時代とは明らかに時代の感性が違っていて、淡くて透明でどこか甘美な無力感を感じてしまう。
いくら新宿でも今どき拳銃がその辺の空き缶入れに捨ててあるのかな。しかもクライマックスにかけての「盛り上げ」のために強引にとってつけられた感が強くて、ストーリーの肝である天気を晴にできる能力とまるで関係ないのが、正直興を削ぐ。
それに拳銃発砲しておいてそう警察の事後の処置が甘く済むものなのかどうか、ヒロインとの関わりも含めて主人公にどうも周囲が都合がいい。
クライマックスが音楽がかかるタイミングの決まり具合そのものは見事。
「天気の子」 - 公式サイト
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