シナリオライター志願だった元若者(柄本佑)と一応監督をしている元若者(綾野剛)との対話がメインで、現在のシーンがモノクロ、過去のシーンがカラーという具合にちょっと逆のような描き分けをしている。
バターを使ったアナルセックスを描くのに「ラストタンゴ・イン・パリ」のタイトルをセリフで挙げるわけだが、前に荒井晴彦脚本作品としては「ベッド・イン」でもやっていたし、何より実際の「ラスト」の撮影現場でベルトリッチとマーロン・ブランドがマリア・シュナイダーの同意を得ずに性描写にあたったのが最近になってわかって存命中だったベルトリッチが非難にさらされたのはまだ記憶に新しい。
細かい話になるが、そういう状況でわざわざ描きますかね。わざわざ入れるまでもないと思うが。
ゴールデン街的なセンスは正直、辛気臭い。