何度か転職しているウェブマガジンの記者が初め下調べもしないでウイスキーメーカーを訪れて大恥をかいたのをきっかけになんとか成長していくのと、ウイスキーメーカーの女社長が苦心惨憺しながら会社を立て直していくのが並行して描かれる。
ウイスキーの原酒のブレンドにすごい手間暇がかかることをずらっと並んだサンプルの数で見せる。
社長が元美大生でBL趣味のスケッチからウイスキーのテイストを思い出すあたりが強引ながらなんとなく納得する。
テイスティングルームのソファがかなりぼろぼろで、会社の景気がぱっとしないのを見せる。
美術では空の雲のデフォルメの仕方が印象に残る他、長野の実景をおそらく忠実に再現している。
家族の再生というのをテーマに押し立てて、初め社長に絡む同年輩の男を元カレかと思わせて(社長は見ての通り↑若くて美人ですからね)実は兄でしたというあたり、恋愛劇に落とし込まないよう配慮している。
担当編集者もここでは恋愛対象にならないのであって、物足りないとも言えるがテーマに忠実とも言える。
大半のシーンで社長が作業着姿なのだが、足元をちょっとおしゃれしているのがポイント。
DMM.com製作なのね、これ。
どういう事情と経緯でそうなったのか知らないが、ウイスキー作りというモチーフは珍しい。
配電盤が老朽化していて後で漏電する伏線なども教科書通りという感じ。