prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

12月9日(土)のつぶやき その2

2017年12月10日 | Weblog

12月9日(土)のつぶやき その1

2017年12月10日 | Weblog

「gifted/ギフテッド」

2017年12月09日 | 映画
偶然にも天才が成長して必ずしもその才能にふさわしい評価と地位につけるわけではない、という映画(「ドリーム」)を見ていたので、天才を伸ばすばかりでなく普通の人間と関係を作れるように教育するのは大事というのはわかる。一方で才能を伸ばさないのは当人にも社会にも損失と考えるのもわかるので、このアンビバレンツだけでひとつのドラマが組める。

ただドラマがしばしば祖母と亡くなった天才数学者の母親との確執とその弟で天才少女の叔父にして養父のドラマにシフトしてしまうのは若干焦点の甘いところ。ラストのくくりかたも足して二で割ったみたい。

写真でしか姿を見せない母親と娘との直接の接点があるようでないので、周囲の大人たちの動きが前面に出てくることになった。少女が母親のことを気にしだすのは、あるいは思春期以後ということになるのかもしれないが。

天才少女役のマッケナ・グレイス自身が天才なのだろうなと思わせる演技を見せる。一方でいかに成長する過程でつぶれたりおかしくなった子役が多いかも知っているので、違う意味で見ていて何か不安になる。

学校の先生(ジェニー・スレイト)や隣人の世話好きのおばちゃん(オクタヴィア・スペンサー)など、まわりの大人が良い人ばかりな一方、あれだけ頭良くて浮いていたら普通の学校では絶対いじめられるな、と思った。
(☆☆☆★★)

gifted/ギフテッド 公式ホームページ

映画『gifted/ギフテッド』 - シネマトゥデイ

gifted/ギフテッド|映画情報のぴあ映画生活



本ホームページ

12月8日(金)のつぶやき

2017年12月09日 | Weblog

「ジャスティス・リーグ」

2017年12月08日 | 映画
有名無名含めてこれだけ大勢のキャラクターを集めて描き分け(しかも知らないキャラクターが二人も加わった)、それぞれの「格」に合わせてバランスをとって見せ場を配分してまとめてみせた。
一番有名なスーパーマンがほとんど欠席状態なのをむしろ生かしてその分描きこんだ感。
いまどきCGにはいちいち感心しないけれど、大衆芝居的な作り方の腕には感心。

「スーパーマンvsバットマン」がおそろしく長くて往生したのとはがらり変わってきびきびした運びで実質二時間足らずに交通整理してみせた。
並んでみると、バットマンには超能力がないのが目立つ。

この手のCGだらけの映画としては意外なことに、撮影は35mmフィルムで行われた(映画『ジャスティス・リーグ』の自然派のルック、及びVFXやCG制作を支えたコダックの35mmフィルム)。
またやはり意外だったのは、大勢の人物が出ている大作にも関わらず、シネマスコープサイズ(縦横比1:2.35)ではなくアメリカン・ビスタ(1:1.85)だったこと。
(☆☆☆★★)

ジャスティス・リーグ 公式ホームページ

ジャスティス・リーグ|映画情報のぴあ映画生活

映画『ジャスティス・リーグ』 - シネマトゥデイ



本ホームページ

12月7日(木)のつぶやき その2

2017年12月08日 | Weblog

12月7日(木)のつぶやき その1

2017年12月08日 | Weblog

「最低。」

2017年12月07日 | 映画
AV女優の紗倉まなが書いたAV女優を主人公にした小説の映画化とは知っていたけれど、自伝的な内容だと思ってしまっていたもので主人公が三人いるとは思わなくて、かなり混乱した。
日記風に「月曜日」なんてタイトルが入るものだからなおのこと。

しかし三人を縫うように描きながらそれを捩り合わせる要素というのが逆に一口にAV女優といっても色々いる(とっくに引退した「元」女優もいる)もので、一口には言えないさまざまな姿を描いているには違いないが、どうもまとまりが悪くとっちらかった印象。

言わなくてもいいのにセックス寸前の男に自分の職業を言ってしまい激昂させたり、娘と母親の間になんともいえない感情の交錯が見られたり、澱のような複雑な感情の描出にきめ細かいタッチは見られる。

ただ全体にアップが多くて息苦しく、わざとかもしれないが画面がざらっとして不安定なもので2時間続くとかなり生理的にきつい。
(☆☆☆)

「最低。」 公式ホームページ

映画『最低。』 - シネマトゥデイ

最低。|映画情報のぴあ映画生活



本ホームページ

12月6日(水)のつぶやき

2017年12月07日 | Weblog

「全員死刑」

2017年12月06日 | 映画
まあ、思い切りバカな一家の残虐なわりに何も考えていない犯罪が描かれていく。
暴力の描き方が陰隠滅滅ではなくあまりにバカなので変にすっこぬけたおかしさがあって、アメリカ映画にあるトラッシュ一家みたいなテイストもちょっと感じられる。

スコセッシみたいと聞いていたが、車のトランクに押し込められた男が暴れだすもので改めてトドメをさしたり(「グッドフェローズ」)、人が殺そうとしてもなかなか死ななかったり、兄弟という男同士でじゃれたりケンカしたりガキっぽさが混ざっているあたり、なるほどそれっぽい。
ただ、映像と音響の処理はかなり手ぬるいところがあって、乗せていく力は今一つ。
(☆☆☆★)

全員死刑 公式ホームページ

全員死刑 - 映画.com



本ホームページ

12月5日(火)のつぶやき

2017年12月06日 | Weblog

生誕100年 ユージン・スミス写真展

2017年12月05日 | アート
第二次大戦のサイパンや沖縄の戦闘から逃れている一般人の写真がいくつもあったが、タイトルが日本訳で「日本人」になっているのが原語では「Civilian=一般人」になっていた。
なんで気になったかというと、特にサイパンでは現地人の可能性もあるから。

ベトナム戦争の凄惨な戦場写真に比べると、凄惨さより、兵士が水筒から水を飲んでいたり手当を受けていたりといった周辺的な場にカメラを向けている印象。

工場のしばしば働いている人の顔が見えない、場合によっては人が写っていない写真でも、そこにいる人の厳然たる存在感を感じさせる。

医者や助産婦といった生命と直接向き合う仕事を捉えた一連の写真が表わすてらいのない仕事と生命に対する敬意。

雑誌「ライフ」で名声を得た一方で、編集方針とも妥協せずしばしば衝突したことが順を追って紹介されている。

シュヴァイツァーを捉えた一連の写真が並ぶのを見て、彼がアフリカで医療活動に従事したヒューマニストには違いない一方で黒人を一段下の存在として見ていたことも否定できないわけで、その点で今の国境なき医師団などは彼のことをどう思っているのだろうと思った。

水俣の写真で、ひとつひとつ写っている患者の名前がタイトルに出ているようの「患者」という包括的な捉え方ではなく、それぞれ違う人間であることを忘れていない。

生誕100年 ユージン・スミス写真展 公式ホームページ



本ホームページ

12月4日(月)のつぶやき

2017年12月05日 | Weblog

「ロダン カミーユと永遠のアトリエ」

2017年12月04日 | 映画
ロダン絡みの映画としては、弟子で愛人だったカミーユ・クローデルを主人公にしたイザベル・アジャーニ製作・主演の「カミーユ・クローデル」があったし、今回のもカミーユは重要な役ではある。
ただドラマ的にはカミーユの方が師であり愛人であるロダンとの葛藤とか性差別の問題とかいった要素があるのでどうしてもドラマチックに思え、背景に退くのがもったいない。

全体とすると工房の中のモノトーンな色彩のシーンが多く、場所も人物も限ったミニマムな作りで、むしろドラマにするのを避けているようでもあり、映画とするとその簡素さの中に美と緊張感を見出すことになる。

モデルたちのヌードがふんだんに出てきて、さすがにヘアは見えるが性器は引いたサイズだからごく小さくしか映っていないのに見逃さずボカしている。何やっているんですかねえ。

日本が意外な形で絡んでくるのが変なところを含めておもしろかった。

ロダン カミーユと永遠のアトリエ 公式ホームページ

ロダン カミーユと永遠のアトリエ|映画情報のぴあ映画生活

映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』 - シネマトゥデイ



本ホームページ

12月3日(日)のつぶやき

2017年12月04日 | Weblog