マドンナのナイショ話

あなたに話したいあれこれ

八日目の蝉

2011年06月07日 | 映画
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今日のフォト。 映画館の株主優待券。
これで映画が無料で観れる。(笑)









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「はじめに」



私のライフスタイルには、常に、ライブや観劇や映画が組み込まれています。
そこから私に必要な感性が生まれるような気がして、切り離すことはできない。



かつてこんなにも長く、映画を観なかったことはない。



先日、70日ぶりに映画館の椅子に座ると、熱くこみ上げるものがあった。
やはり私は、映画館のスクリーンで観る映画が好きだ。



朝イチで映画を観た後、食事をして、買い物をして、自宅に帰って
間もなくして、東日本大震災が起きた。 3月11日のことだった。



私が映画を観たから、震災が起きたのでもないけれど
3月11日以後、どうしても映画館へ行くことができなかった。



そんな気持ちにようやく終止符を打って、「八日目の蝉」を観て来ました。
これからは、以前のように思う存分、映画を観ようと思っています。









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見応えのあるヒューマンドラマでした。









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不倫の相手の子供を身ごもった女・野々宮希和子(永作博美)に
男は妻とはきちんと別れるから、今回だけは諦めてくれと言う。









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男を信じて中絶した希和子は、二度と子供の産めない体になってしまった。
そして別れるはずの妻が、妊娠した。









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希和子はその男と妻の間に生まれた子供を誘拐し、
その子供を「薫」と名づけ、4年間逃亡しながら育てる。









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ある日、希和子は男の家に押し入り、赤ん坊を抱き上げると
もう手放せなかった。  そして衝動的に誘拐した。









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最初は、泣き叫ぶ赤ん坊に、出るはずもない乳房を含ませ
苛立ちを覚える希和子だったが、やがて掛け替えのない
存在として、愛が深まっていった。









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2人の生活は、貧しいながらも、幸せに満ちた毎日だった。
でもそんな生活も4年しか続かなかった。









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4歳になって、初めて両親に出会った恵理菜(両親に付けられた名前)は、
どうしても実の母・恵津子(森口瑶子)に馴染めなかった。









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恵津子もまた、恵理菜を醒めた目で見てしまう。
どのように接していいのか、わからなかった。



零歳から4歳までの、最も可愛らしい時間を
母親として暮らせなかった恵津子もまた、可哀そう。









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恵理菜にとっては、希和子がしてくれたこと全てが
母がしてくれたことだったのだ。









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恵理菜は、恵津子に「お星さまの歌を歌って」と言う。



恵津子は、お星さまの歌を歌うが
それは恵理菜にとってお星さまの歌ではなかった。



希和子が歌ってくれた歌が、恵理菜にとってのお星さまの歌だった。









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心が通い合わぬまま、大学生になった恵理菜は、
家庭のある男性と出会い、彼との子を身ごもってしまう。



ここで中絶すれば、希和子と同じことになってしまう。



迷う恵理菜は、自分を訪ねてきた、ルポライター・安藤千草(小池栄子)と一緒に
喜和子が自分を連れて逃亡した、4年間の軌跡を辿る旅に出た。









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そこで恵理菜は、希和子の愛情の深さを思い知る。
警察の捜査から逃れる誘拐犯と、母親としての希和子の愛。









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ラストシーンの小豆島で、逃げる直前に写真館で
希和子と薫は、記念写真を写す。



その時の母娘のシーンが、もの哀しく心打たれます。
この後、警察の手が伸びて、2人は別れることになるのだが・・・









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冒頭の裁判シーンで、
「4年間子育ての喜びを味わわせてもらったことを感謝します」
この言葉が、ジーンと胸に伝わってくる。









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旅を終えて、全てを思い出した恵理菜は、希和子に対して憎しみなどなかった。



いつか恵理菜は、自分が産んだ子供を 希和子に見せに行く日が来ると・・・
そんな余韻を残して、映画は終わった。












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